渋谷昌三さんは「本物の恋」について、心理学の視点より以下のように語っています。
「本物の恋とは、多くの時間を費やさなくては築けないものです。心理学者ワラスは、偉大な発見や発明は、すべて4つのステップを得て成立しました。」
これは、恋愛にも同じことが言えるそうです。確かに恋愛には大きな発見が必ずありますよね。ではどのようなステップがあるのか、そこを渋谷昌三さんの著書、『人には聞けない恋愛心理学』より学んでみましょう。
1. 準備期
「相手の仕事や生い立ち、性格などの情報を収集する」
気になる彼に出会ってから、彼のことを知る期間になります。どんな仕事をしていて、どんな性格をしているのか。付き合ったらどんな付き合いになるのだろうか?あなたは彼に少しずつ近づきながら、彼の情報を集めて、自分の気持ちは本当に恋なのか?を確認しましょう。
2. 孵化(ふか)期
「情報を念頭に置き、実際にデートを重ねて相手を知る」
実際にデートをしてみたら思っていた人と違ったかも……?なんて、違和感を感じるのもこの時期です。付き合うとしたらどんな恋人同士になれるのか、連絡はマメな人?お仕事は頑張る人?彼女を大事に考えてくれる人?様々な角度から、彼の行動を見て判断して下さいね。
3. 啓示期
「『この人が運命の人かもしれない』とひらめく」
彼のことを良く知り、会話や笑いのツボ、食の好みなど。そのような相性が合って、彼と一緒にいると心地いい。もっと一緒にいたい、話したい。と思い、恋をしている自分に気づきます。彼じゃなきゃダメなんだ、と思える時期がこの時期です。
4. 検証期
「相手やまわりの反応を見ながら、その恋を検証する」
彼はあなたをどう思っているのか?あなたと同じようにあなたを大切に思ってくれているのか。周囲の人たちはあなたと彼の関係をどのように見ているか?なるべく冷静に検証してみましょう。恋愛はバランスが大切。あなただけが恋に燃え上っている、なんてことのないように気を付けて下さいね。
特に、信頼できる友人からの助言にはなるべく耳を傾けましょう。例えそれが聞きたくないようなことでも、友人はあなたと違って客観的に二人を見ています。そして、あなたに幸せになって欲しいと願ってくれるなら、きっと大事なことを言ってくれるはずですよ。
5. なかでも孵化期をどう過ごすかが重要!
「肝心なのは、孵化期の密度を濃くするとことです。(中略)相手を好きだという気持ちに流されると、すぐに啓示期に移行してしまいますが、そうすると、お互いの性格や人生観を確かめ合う機会を逃してしまいます」
じっくりと用心深く相手を見極めるあまり時間を掛け過ぎてしまえばタイミングを逃してしまう。だけど、長続きする、楽しい恋ができるかを見極めるにはこの時期がとても重要なんですね。
恋の始まりの時期ですから、相手もあなたに精いっぱいの愛情表現をしてくれるときでもあります。連絡も頻繁にくれ、デートもたくさんできる時期でしょう。遠慮をしている場合ではありません。この時期こそ、お互いの人生観や恋愛観をたくさん話して濃い時間を過ごして下さいね。
おわりに
あまり頭でっかちに「今は孵化期!大事な時期なんだから!」を気負い過ぎる必要はありませんが、このような段階があるということを知っている、ということも重要だと思います。
例え一目ぼれから始まる恋でも、実際のお付き合いまでには時間が掛けた方が良い。ということを心理学は教えてくれているのです。できればそれぞれの時期を楽しみながら、二人の仲が深くなっていくといいですね。
参考文献:渋谷昌三著作『人には聞けない恋愛心理学』かんき出版
(水月紗綾/ハウコレ)