「好きな彼に好かれ、手応えのある関係を育てたかったら、いつまでも異性の視線をつかまえて放したくなかったら、めざすものはひとつ。頭のいい女になるしかない。」とは、『頭のいい女悪い女の話し方』(PHP文庫)の著者、八坂裕子氏の言葉です。
1. 嫌われることを恐れない
八坂さんは、オードリー・ヘプバーンが映画で演じたヒロイン達を例に挙げこう述べています。
「A・ヘプバーンが演じたのは、どんな立場の男に対してもハキハキと対応し、毅然とした態度で接し、柔軟に感情の交流ができる“話せる女”だった。彼女のような意識で男と会話をする女は、男に依頼心を持たずに、対等のスタンスで話せる。“嫌われたくない意識”で防御すると、どうしても相手の顔色をうかがう癖がつき、“話せる女”にはほど遠くなってしまうのだ。」
何故だか好きな人には好かれないけど、興味のない人からはアプローチされる・・・そんな経験はありませんか?それは好きな人には嫌われたくないという意識が働き、そうでない人には自然体でいられるからです。好きな人にさえ嫌われることを恐れずに、自然体のあなたを好きになって貰えることが一番ですよね。
2.「かわいくて優しい女」を演じない
「かなりの数の女たちが、好きな彼からポイントを得ようとして、“かわいくて優しい女”を演じ、相当ムリをしているように思う。男は“かわいくて優しい女”を演じる女ではなく、かわいいな、優しいなと感じさせる話し方の女を求めているのだ。」
あなたは女性であるが故に、生来かわいさも優しさも持ち合わせているはずです。ですから演じる必要など全くなく、あなたが持っている正直な心で彼と接するだけでいいのです。演じたところでそのうちストレスが溜まり、化けの皮は剥がれます。演じることよりも、自分の心のままに素直に彼と接することが出来るように努力しましょう。
3.温もりのある話し方をしよう
「五感を開き、先を急がない彼女の話し方に彼の重い唇はゆっくりと動き始める。そうなると、今度は彼自身もびっくりするほど、さまざまな話を彼女にしたくなる。長い間、彼はハートの奥に感情をしまい込み、しまい忘れていたのだ。」
同じことを伝えたくても言い方を変えるだけでとても温かく感じることがありますね。
「なんで冷たいの?」と言われると攻撃性を感じますが「何か嫌なことがあったの?」と訊くと彼も「どうして?」と言いたくなり、「態度がいつもと違う気がして」と答えれば「実はさ・・・」と彼の心の奥底にあるものを見せてくれるかもしれませんよ。
4.だまされてもいいと覚悟を決める。
「だまされてもいいと覚悟を決める話し方の彼女は、男にとってスリリングである。だまされてもいいと覚悟を決められると、かえってだましにくい。彼女の気前のよさに、男の恋愛感覚もグローイングアップせざるをえない。」
これはあくまで彼のことを本当に想い、「この人にならだまされたとしてもいい」と思える相手にだけ覚悟すれば良いことだと筆者は思います。浮気を探るより、自分への本当の気持ちを確認することより、「自分が一番大切なのはこの人だ」という自分の中での決心がついたときには自然と覚悟もできるものではないでしょうか。
世の中には「だまされてもいいなんて思ってくれるのは好都合だ」なんて考える男性もいるので見極めも大切ですね。
5.“違い”を楽しむ
「彼女は、相手と自分との感じ方、考え方の“違い”を受け入れ、楽しむだけでなく、自分自身のこころの動きや変化にも敏感だ。去年の自分と今年の自分との“違い”。一か月前との“違い”や先週との“違い”。また、彼と自分との違いの分岐点と合流点にもデリケイトに反応する。彼女のきめ細かい話し方は相手に彼女のこころの品質を伝え、優雅さを感じさせる。」
自分と他者が違う考えや価値観を持っているのは当たり前。ときには衝突することも珍しくはないでしょう。でも、「この人はこう考えるのね」と自分との違いを楽しむことができたらどうでしょうか。恋人といえども他人であることには変わりはありません。
どうせなら彼の考え方にやきもきするよりも楽しめた方がより建設的な関係が築けるでしょう。
おわりに
いかがでしたか?コミュニケーションとは本当に難しいものです。けれど、言葉とは結局のところはただのツールです。大切なのはあなたの心を相手になるべく忠実に伝えること。上手に使えるようになって、彼と楽しい時間を過ごして下さいね。
参考文献:八坂裕子著『頭のいい女悪い女の話し方』PHP文庫
(水月 紗綾/ハウコレ)