・・・会社で使っている事務用のハサミで、自分の髪を切っています。しかし、どうしても髪が整わないのです。バッサバサになった髪を鏡で見ながら、私は「出勤時間に間に合わない」と焦っています。髪は後回しにしてとりあえず着替えようと、ふと自分の服装を見ると、中学生の頃の制服姿でした。
これは20代女性会社員の夢の実例です。最近上司が変わり、その厳しい上司との間で連絡ミスや小さな失敗を連発していた時の夢だそうです。ハサミを扱うのは、対人的なストレスを反映します。大きなハサミになるほど、そのストレスの大きさを反映します。
では文房具にまつわる夢のいくつかをご紹介します。
ノートの夢
・・・携帯電話から何度も彼氏にメールを送りますが、まったく返事が返ってきません。気がつくと私はそばに置いてあった大きめのノートに、今まで送ったメールの内容をひとつずつ書き出していました。ノートの端々には、いっしょに旅行している時の写真や食事している時の写真が、まるで週刊誌のスクープ記事のように貼り付けてあります。その下には彼を中傷するような言葉や悪口が書き添えられていました。私が書いた覚えはありませんが、文字の特徴は私のものでした。
これは30代女性の夢ですが、彼女はこの時期、恋人とうまくいっていなかったそうです。ノートに何かを書き込んでいるのは、内省的な心の状態、自身の思いこみや身近な人との間で生じるストレスを反映します。
筆記具の夢
・・・お弁当を食べていますが、手には箸ではなくボールペンを握っており、そのボールペンで付箋にいろいろ書き込んでいます。今晩の夕食の献立とか、レシピとか、退社時間とか、お風呂に入る時間とか、そんな些細な予定を書いた付箋を、お弁当のおかずやご飯の上に貼り付けているのです。その行為に何の疑問も持たないまま目が覚めました。
これは20代女性会社員の実例ですが、会社のシステムが変わり、ルーチンワークが続いている時に見た夢だそうです。ペンでメモに何かを書き込んでいるのは、集中力の不足、精神的な試行錯誤を反映します。また、周囲のペースとかみ合わず、一方通行になりがちなコミュニケーションの状況をあらわします。
手帳の夢
手帳に何かを書き込んでいる夢は、先々の予定が立たないことや、恋愛や対人関係などでの未決定な事柄をあらわし、近未来のビジョンが見えない不安定な状況を反映します。
ハサミの夢
ハサミを使っているのは、対人的なトラブルの暗示になることがあります。特にバッグやカバンにしまい込む、ポケットにハサミを隠すイメージは、潜在的な対人課題を象徴します。
しまい込むイメージは、その潜在的な問題が表面化し、トラブルになる予兆を暗示することがあります。
文具の夢は日常生活のストレス
仕事で使うことの多い文房具のイメージは、仕事や日常生活のストレス、思い通りに事が運ばないストレスを反映します。また、ハサミやカッターナイフ、画びょうなどの文具は、恋愛や対人的な課題を象徴していることがあります。
夢の中ではいろいろな文具が混在していることがありますが、目的外の使い方をしている場合、現状の生活改善や思い切ったリフレッシュを促しています。
(梶原まさゆめ/ライター)