・・・海岸を歩いていると、消波ブロック(テトラポッド)が積み重なっている場所がありました。海岸上に置いてあるので、隙間を覗いてみると、手前には干からびた無数のウニが落ちていて、奥にはまだ生きているウニたちがいました。彼らを海に帰してやろうと、私が隙間に入り込んだ時、急に高波がブロックの間に入ってきて目を覚ましました。その直後、私は喘息の発作を起こしました。
これは20代女性の夢の実例です。海に住む魚や生き物が陸にあがっているイメージは急性疾患の予兆になっていることがあります。また、波や水流のイメージも大きなポイントになります。
ではこれら海の生き物にまつわるシンボルのいくつかを解説していきましょう。
カニの夢
・・・真っ暗な深海で、かなり大きなカニがお腹を見せてひっくり返っています。生きていますが、だらりと手足を広げて弱っているみたいです。私は潜水艇の丸窓のようなところからそれを観ています。船内はとても狭く、椅子に座っていますが、まるで子供用の遊具の乗り物みたいに小さいのです。
これは30代女性の夢の実例ですが、彼女は元々股関節に障害があるそうです。カニの手足は関節を象徴します。また、足を広げたカニの姿はセックスのイメージを連想させ、下半身の機能を象徴することがあります。カニの夢は、足腰の関節、性的な欲求、セックスに関することなどに注意を促す夢にもなります。
ウニやヒトデの夢
ウニやヒトデのイメージは、環境・気候変化の暗示であり、それに伴って体調管理をすることを促しています。ウニやヒトデが干からびている、死んでいるイメージなら要注意です。
ウツボ、ウナギの夢
・・・茶色くて太ったウツボがプールの壁に張り付いて上を向いていて、5~6匹くらい縦に並んでいました。私はそれを怖そうにのぞきこんでいるだけです。しかも、私はそのプールに行きつくまで、用水路を裸足で歩いてきたのです。
筆者の著作で紹介した当時20代女性会社員の実例です。長い水棲生物は自身の胃腸や下半身の器官を象徴することがあります。この夢を見た時、実際に彼女は神経性胃炎を患っていたそうです。
アナゴやウミヘビ、またはサナダ虫のような長い生き物の夢も、胃腸の不調に注意が必要です。
クラゲの夢
・・・青く透明な海の中。目の前をたくさんの小さなクラゲが漂っています。長い紐のような触手を持ったカサのあるクラゲです。毒を持っているかもしれないので触らないようにしています。クラゲの数はどんどん増えていき、私の周りで群れになっています。それでも刺されないのは、「私が白いワンピースを着ていて、それがクラゲの親のように見えるからなのかもしれない」と思っています。
これは30代主婦の夢ですが、彼女は不眠のため治療を受けているそう。心身の調子が悪い時にこのような夢を見るそうです。クラゲの夢は、主に心身の不調和、体調不良などをあらわします。
海の生き物のシンボルは健康状態に関する警告
海にまつわる生き物に限らず、海や波と悪戦苦闘しているような夢を見た後、実際に喘息の発作や呼吸器系の障害を引き起こす実例が多数あります。特に海の生き物は、自然との調和を象徴するので、生き物が本来の場所にいない、また、本来の印象ではない場合、心と体の調和の乱れ、生理的な違和感をあらわしていることがあります。
(梶原まさゆめ/ライター)