自然豊かなところで深呼吸していると、つい眠気を催すことがあります。マッサージを受けているようなうとうととした感覚。それは私たちの眠り自体が生命力の源泉だからです。深い呼吸によって自律神経を整え、治癒力や生命力を高める働きをしているのです。
目覚めた後で何だか力が満ちた感じがする時、夢を見た後で元気が湧いてくるような経験をした時、思いがけない幸運に恵まれることがあります。ではそのような夢のいくつかをご紹介しましょう。
輝く富士山、光を帯びた山の夢
輝く富士山を見るのは、自身あるいは身近な人の出世、キャリアアップを暗示します。また、朝や昼間の風景の中で光を帯びた地元の山を見るなら、家族にまつわる慶事や幸運を暗示します。ある管理職女性の夢の事例です。
・・・職場の上司や同僚たちと「富士見台」と呼ばれる場所で景色を見ています。「あっ、あそこ!」と上司が指さす方向にはきらきらと緑色に輝く富士山が見えました。「きれいだねー、すごいねー」と、職場のみんなで感動しているところで目が覚めました。
それから一か月後、その上司に管理職から役員への大抜擢があったそうです。もちろん彼女も昇格の辞令を受けたということです。
夜明け、朝日の夢
夜明けの風景や朝日を見る夢は自身の運気アップを暗示します。朝日の夢は停滞していた運気の復調、急上昇を暗示します。富士山や大海原を背景にした太陽、周囲の風景が徐々に明るくなっていくイメージは運気アップをあらわしています。あるサラリーマンの事例です。
・・・夢のリニア新幹線が開通したというので、私は夜明け前から出発駅のホームで開通第一号の車両を待っていました。周囲は早朝の薄暗がりというより、海の中から淡く光の射す海面を見ているような青々とした不思議な空気感でした。まもなくホームに銀色の車両が静かに入ってきました。ドアが開き、乗り込もうと歩き始めたところで目が覚めました。
それから一週間後、会社で大型プロジェクトが始まることになり、彼はそのチームリーダーに選ばれたそうです。
光を見る夢
夢の中の風景全体が光に包まれているイメージは霊夢の一種です。特に銀色に輝く光、目にまぶしくないやさしい光のイメージは幸運や新しい出会いの兆候になっていることがあります。目覚めても寝室全体がその光の余韻を残し、霧のように輝いているのが特徴です。
高空の夢
高空を飛ぶイメージはパワーアップの暗示です。一般的に女性に比べ、男性のほうが飛ぶ夢を多く見る傾向にあるようです。運気アップのポイントは、高い空をハイスピードで移動でき、自在に進行方向をコントロールできることです。30代男性の事例です。
・・・高層ビルの屋上に立っていました。向うのビルまで飛べそうな気がし、トンと地面を蹴ると、すっと体が真上にあがりました。これはいけると思い助走をつけて飛び出すと、思いがけないスピードで向かいのビルの屋上に着地しました。それを繰り返しているうちに空で飛行の方向を自在にコントロールできるようになっていました。その力をみんなに見せたくなって、ビルの高さまで飛翔し、人が多く集まる繁華街に着地することを繰り返していました。何度目かの飛行で大きなスクランブル交差点に着地したところで目が覚めました。
この夢を見た日、彼はとてもついていたそうです。まず会社に出勤すると嫌いな上司に異動の辞令が出ていることを知り、昼休みに宝くじ売り場で買ったスクラッチくじで10万円が当たり、帰宅後に馴染みの飲食店で食事をしていると、たまたま店主の娘さんがお店を手伝っていたそうです。その出会いがきっかけになって交際を始めたということです。
自然系の夢にまつわる心身の夢と予知夢の違い
例えば飛ぶ夢・・・基本的に飛ぶ夢は思春期や青年期に見ることが多く、理想が高く(=空高く)現実の飛び方を学んでいることを象徴しますが、その反面、現実と理想とのギャップ、つまり若さや成長力の象徴にもなります。
年齢が上げるにつれて、のろのろと低空を這うような飛行、思い通りに飛べなくなる夢を見ることが多くなるのは、理想や成長力の低下、なかなか回復できない疲労によって自身の心身をうまくコントロールできなくなるからです。さらに中高年になるにつれて心身共に成長することがなくなったのか、ほとんど飛ぶ夢を見なくなります。だから、どのような年齢層でも「高い空を自由自在に飛ぶことが可能になる」夢を見たら、単に心身の夢と違う、運気アップの予兆・予知夢と捉えていいと思います。
(梶原まさゆめ/ハウコレ)