どうもあかりです。
■「毒舌」ってどうして親近感がわく?
人には、「好き」「愛してる」「素晴らしい」といった前向きな言葉に対して「素敵だぁ」と感じる気持ちがありつつ、一方で、「嫌いだ」「キモい」「ウザい」といった「毒舌」に対しても惹かれる面もあります。「私は、毒舌とか汚い言葉が好きなんだぁ!」と大声ではなかなか言えないでしょうけど(そんなことをしたら割とリアルに人間性を疑われてしまうと思います)、これはきっとみんなそうなはずです。
事実、「毒舌」を売りにしている人気なお笑い芸人もたくさんいますね。
私はこれを、「みんな実は性格が悪いから」と説明するのは間違いだと思うんです。
みんなが「毒舌」を好きなのは、「毒舌」が「本音」だからです。
誰も、わざわざ嘘をついてまで(「建前」を使ってまで)誰かの悪口を言いません、普通は。建前は、ポジティブなことをいうために使われるものですからね。
もちろん、「仲間外れにされないように、いじめっ子の悪口に“そうだねー”と話を合わせてしまう」みたいなこともたまにありますが、一対一のコミュニケーションでは、「毒舌」=「本音」と思って間違いない。
そして、みんな、自分に対して「本音」を話してくれる人のことは、「この人は、私のことを“この人は本音を明かせる人”だと信頼してくれているんだ」と認識します。だからこちらも、その毒舌を話す人のことがちょっとだけ好きになる。
これが「毒舌」に対して惹かれてしまう仕組みです。別に、みんな実は性格が悪いから、じゃ全くありません。
■どんな場面で?
じゃあ、彼との間でどんな種類の「毒舌」を出していけばいいのかというところが本題になりますが、まず考えられるのが、「彼のネガティブな感情に便乗する」というパターンです。
例えば彼が、「仕事で上司がさ、めちゃくちゃ無茶なことを言うんだよね」みたいに愚痴っていたとしましょう。こういうとき、正義感の強い人は、「まあさ、仕事なんてそんなもんよ」とぼかしてしまうかもしれません(これを正義感と呼んでいいのか私は正直よくわかりません)。また、「大変だね。一緒に頑張ろうよ」とただ前向きな励ましで終始してしまう人もいるかもしれません。
でもそういうときには、「良い人」の殻を破って、思い切って彼のネガティブな気持ちにフリーライド。
「私だったら、お茶淹れてあげるふりしてツバ入れちゃうわー」とか(さすがにこれは冗談だとしても)そういう突き抜けた反応ができると、「ものすっごくあなたに共感してます。というか、あなた以上に怒ってます」という「本音」が伝わるのでとてもいいと思います。
もちろん、「彼待ち」である必要はありません。
あなただって、自分から彼に「今日仕事でさー!」と上司や同僚に「毒舌」をこぼせばこぼすほど、彼は「彼女から頼りにされてる」と感じるでしょうし、あなたの痛快な毒舌を聞いていて単純に面白いと感じるはずです。
■毒はあくまで、少量で。
言うまでもないことだけど、「毒舌」ばかりじゃいけませんよ。
いくら「本音」であっても、「毒舌」というその名のとおり、そこには微量ながら「毒」の成分が入っていますので、「あくまで少量(たまに)」というのを覚えておかないといけません。
だけどきちんと容量を守って、タイミングを見極めて上手に使えば、彼との間の心の距離を縮めるためのツールになるはずです。(遣水あかり/ライタ-)