突然ですが、「内輪ノリ」の中に放り込まれたことはありませんか?
■最寄り駅を攻めて二人の世界を探そう
友達との間の内輪ノリの典型に、「地元トーク」というのがありますよね。
「そこに住んでいる人しかよくわからない」というのは、とても大きな内輪のきっかけになります。
「住めば都」というように、みんな自分が住んでいるところには大きな愛着を持つので、地元にまつわる内輪ノリの強さも一層高まります。
ということで、例えば新宿、渋谷、原宿みたいな「みんなに定番のデートスポット」でデートを楽しむのももちろんいいんですけど、彼か彼女かどっちかの最寄り駅(下高井戸とか)をめちゃくちゃ攻めまくって、「誰も気付いてないけどさ、下高井戸って実はおいしいご飯屋さんめちゃ多いし、しかも空いてるから超穴場だよね!」と思えるようになっていくことって、とても素敵な二人の世界だと思います。
■私たちだけの呼び名で二人の世界に
彼氏とふたりで「にゃん」付けで呼び合ったことはありますか?
周りに「なんて呼び合ってるの?」と聞かれたときに(定番の質問ですね)、「〇〇だよ」と答えた瞬間、まるで悲鳴みたいな歓声があがるようなアブノーマルな呼び名であれば、もうお互いの名前を呼ぶだけで二人の世界にダイブすることができますね。みんなからは呼ばれていない、二人だけの呼び名で呼び合って、特別感を味わってみて。
■恥ずかしい言葉遣いが二人の世界を築きあげる
さっきの「にゃん」付け質問に「イエス」と答えた人は、きっと「彼氏と変な言葉づかいで話してますか?」の質問にも同じく「イエス」と答えてしまうんじゃないでしょうか。
例えば「ばぶ」とか、それこそ語尾が「なんとかにゃん」となっていたり。
米エルマイラ大学のMeredith Bombar氏らの研究で、恋人と「赤ちゃん言葉」で話す人は、相手への好意が強いということが分かりました。
録音されて誰かに聞かれたり、街中で友人にデートの現場に出くわされたり、デートしてると勘違いして、つい友達といるときに「いつもの」言葉遣いをしてしまったりして、二人だけの秘密の言葉遣いがバレてしまったときには、もうそのまま我が命を絶ってしまいたくなるような、そういう恥ずかしい言葉遣いもナイスですよ。
■恥ずかしい言葉は喧嘩も仲直りさせる
ちなみにさっきの「変な呼び方」と、このふたり専用の言葉遣いは、ケンカのときにとても効果を発揮します。そういう喋り方が身についているので、ケンカのときすら「〇〇にゃん」と相手を呼んだり、「~ばぶよ」と話してしまったりするのですが、ふと冷静になるとそんな感じでケンカをしているふたりが滑稽すぎて、なんだかケンカしてるのが馬鹿らしくなってしまうからですね。外では普通の呼び名・言葉遣いだけど、二人きりの時だけは二人だけの呼び名・言葉遣いで楽しみましょう。
■ニッチなファンになって二人だけの趣味をつくる
「共通の趣味」というのも常套な内輪ノリですが、単にそれが「サッカー」とかだと、あんまり内輪ノリっぽくないですね。少なくとも世界の数十億人のサッカーファンみんなと内輪ノリを作っても、「輪」がでかすぎて、全然内輪感がありません。
せっかくなら、「知る人ぞ知る」、いやもっと言うなら、「知り合いの中で、ふたりしか知らなくね?」みたいなもののファンになりましょう。
カップルがニッチなファンになる機会はたくさんあります。
お家デートをしたりするときにネットで動画を見たりしていれば、「ねえこれ知ってた?」みたいな感じで、全然有名じゃない芸人、Youtuber、アーティストetcのファンになるチャンスがたくさんあるはずです。他の人とはできない、共通の趣味の話題が彼とできるのは、とても嬉しいですよね。
一見無駄に思えるグダグダしたこういう時間も、ふたりが二人の世界を作っていくために案外大切だったりするんです。
■おわりに
例えば一緒にいるときいつも「二人語」で話すカップルなら、きっと彼は、彼女以外の女子と会ったとき、二人語が使えないせいでどこか他人行儀になってしまう会話に物足りなさを感じます。そして、彼女とまた会って話したときには、「これこれ~!」とすごくしっくりくる。新宿で他の人と会っても、「ああ、あんまりおいしくないし高いのに無駄に混んでる。下高井戸のあのお店が一番いいんだよな。なんだかんだ。彼女とふたりであそこ行きたい」とふと感じる。
「楽しい」というのも内輪ノリの大きなメリットですが、最大のメリットは、こういう「他の人じゃ物足りないと感じる」ことかもしれません。
みなさんも、彼とたくさんの二人の世界作ってみてくださいね。
(遣水あかり/ライタ-)