どうもあかりです。
■欠点は「彼」に恋するチャンスなのですから
「まあ欠点を見せた俺が威張れる立場じゃないのはわかってるけどさ、そりゃ完璧な人間じゃないから、よくない部分を見せてしまうこともあると思うんだけど、そういうときに『幻滅した。そういう人だと思わなかった』みたいに言われると、『ああ……』ってなんか逆に幻滅だよね」(不動産/26才)
好きな人が自分に欠点や悪い部分を見せた瞬間。この瞬間は、自分が「恋」に恋してるのか、それとも本当に「彼」に恋をしてるのかの分岐点になりますね。
よく「おならをできた瞬間から本当のカップルになる」なんて言いますけど、これは半分笑い話だとしても、伝えたいメッセージはわかりますよね。おならをされて、「彼女の前でおならするなんて信じられない!」となるか、「ん~いい匂い~(くんくん)」とはいかないまでも「ちょっと~やめてよ~」と笑いにできるか。
「恋」に恋していたのなら、欠点をきっかけにその恋は冷めるかもしれません。「こんなの恋じゃない」って。だけど「彼」に恋しているのなら、「これも彼の一部か」って受け入れることができるはずですね。
欠点を文字通りマイナスとして受け取ってしまうか、それとも、客観的には欠点であっても「こういうのもひっくるめて彼」とむしろプラスと受け取れるか。
ここの違いは、男子はよく観察しているものです。「家ではズボラ」とか「実は面倒くさがり」とか「実は甘えん坊」とか、そういう「本当の俺って、こんな感じなんだよ?」というのを彼女に対して少しずつ小出しにしながら、「彼女が本当の俺を、良い悪いをひっくるめた俺を受け入れてくれるか」を確かめているのです。
■「恋」は退屈がお嫌い
「俺とのデートで、楽しい場所にいかないと楽しそうにしないのか、それともお家とかでもすごく嬉しそうに『いいじゃんいいじゃん! 映画でも観ようよー!』ってノリノリで応じてくれるかの違いは、見てます」(飲食/25才)
恋人っぽいことがしたいがゆえに、彼氏と付き合っている。
たまに「おしゃれなレストランとか、おひとり様とか女友達と行くとかができないお店や場所に行くためだけに彼氏ほしい」なんて冗談半分で言っている人がいますが、本気でそういうマインドになったらいけませんよということですね。
「ええ~!家なんてつまんないから嫌。どっか楽しいところ連れてってよ」という子は、刺激的でドキドキするデート(恋)に恋をしていて、裏返せば、「あなただけじゃつまらない」と言っているのも同然です。反対に、「お家で全然オッケー!」と言える子は、「あなたとふたりでいればそれで十分」というメッセージが上手に伝わってる。
「恋」の宿敵である退屈を愛せるというのは、恋より彼にハマっている証拠なんです。
■ねえ今、俺をいったい誰と比べたの?
「比べられたら、一瞬でサーって冷めるな。相手が元カレでも、それ以外の男子でも、あるいは、想像上の『理想の彼氏像』でも」(通信/25才)
彼を他の誰かと比べるような言動をしてしまうとしたら、それは「彼」よりも「恋」に恋をしてしまっている強めのサインです。
彼を見つめていると見せかけて、実際には彼じゃなくて、「こういう人と恋愛を楽しんでいる自分でありたい」という理想を持ち出して、この型を彼にはめようとしている。
「元カレだったら絶対にこういうふうにしてくれるのに」「彼氏だったら当然こうするんじゃないの?」
自分を愛してもらえていると思っていたら、実際には、相手が「これに当てはまってほしいな」と思っている型にぴったりハマることを求められていただけだった。その型にハマれる人なら誰でもよかった。つまり、「俺」が愛されてるわけじゃなかった。彼女にとって大切なのは「型」のほうで、「俺」である必要なんてどこにもなかった。
「比べられる」のって、恋人の心の中にこういう気持ちを作り出す、とてもとてもおそろしいモラハラなんですよね。
■おわりに
若いうちは、「彼」だけを愛しきれなくて、(言ってしまえば正直誰でもいいんだけど)「楽しい恋愛をしたいんだ」という気持ちが全くゼロとは言い切れないと思います。
そしてそういう恋をするときには「欠点を憎んでしまう」「退屈を嫌ってしまう」「比べてしまう」といった兆候が出てしまいやすい。
「恋」に恋している部分があるからこそ、そういう気持ちになってしまうんだろうけど、一方で、ちゃんと「彼」に恋している気持ちも(最低でも)50%くらいはあるはずなんです。だから、その「恋じゃなく、ちゃんとあなたに恋をしますよ」というメッセージのほうを前面に押し出してあげましょうね。「恋」に恋する気持ちは、彼に対しては封印です。(遣水あかり/ライター)