恋人の価値って2種類あると思っていて、「この人の顔が好きだし、かわいいし、一緒にいて楽しい!」みたいなものだけじゃなくて、「この人と別れたら、あとで絶対に後悔するんだろうな」みたいなのも、立派な価値です。
1.「弱さ」をわかってくれている
「弱いところを見せることができて、かつ、それを『たまにはそういうの、いいんじゃない』とか受け入れてくれている人は貴重だと思うので、後悔するかもって思います」(ウェブ系/26才)
男子は、誰にでも自分の弱さを見せることができるわけじゃありません。だからこそ、「弱いところを見せられる人」を貴重な存在ととらえます。
そしてよく彼らは、「自分を”憧れ”的な意味で好きでいる相手には、弱音が吐けない」とも言うんですよね。「アイドルは絶対にトイレなんて行かないはず!」じゃないですけど、「この人は弱音なんて吐くわけない」と思われている気がしてしまうと、強がってしまうのかもしれません。憧れ的な好きより一歩踏み込んで、「対等な関係性で、守られるだけじゃなくて、守ってもあげるんだ」という気持ちを持つことができたところがスタート地点かもしれません。
2.多分、かけがえのない思い出
「別れるかどうか迷ったときに一番効くのは、思い出の数かな。別れようかって思ったとき、フラッシュバックする走馬灯の長さと濃さで、『よし別れよう』って踏ん切れるかどうかが決まると思う」(メーカー/26才)
私の男友達のひとりは、社会人になって2年目のころ、彼女以外の女子に惹かれて、彼女を捨ててその子に行くかとても迷っていました。結局彼女のもとを離れることはなかったのですが、その理由は「大学時代ずっと付き合ってて、あれだけ楽しい思い出がたくさんある人と別れるのはすごくもったいない気がした」というものでした。人生に過去はたいてい関係がないけれども、ふたりにとっての過去(思い出)は、今のふたりの関係性の分厚さそのものという意味では、立派な「今」なんですよね。
だから私は、「いろんなところにたくさん遊びに行って、たくさん思い出を作ったカップルは別れにくい」説の信者です。
3.「ピュアな人」って意外と多くない
「男子ばっかりさんざん言われてるけど、なんだかんだ女子にも誠実さに欠ける人は少なくないのはわかっていて、だから、ピュアな人って全然当たり前のものじゃなくて、男子にとってもかなり大きな価値だよ」(飲食/25才)
「私は超ピュア」って胸を張って言い切れる人って、実は少なくないんじゃないかと思うんですよね、実際。だって、彼氏がいても彼氏以外の男子とデートをしたことがある人とか、それこそ浮気をしたことがある人とか、実はそういうのって男子だけじゃないっていうのは、私も女子のひとりとしてそう思います。
男子も恋愛を重ねてくると、浮気やそれに近いことをされた経験のひとつやふたつはあって、だんだんと「女子はわりと腹黒い」という考えを持つようになってきますね。
だから、私たちが誠実で女遊びをしない男子に大きな価値を感じるように、男子も女子に対して、同じ価値を見出すんです。
4.「10年後の君」が見たい
「リアルな話、この人ずっとこの先何も成長しなさそうだなみたいな人はちょっと『もういいや』ってなると思う。この人10年後どんなふうになってるんだろ?みたいな人とずっと一緒にいたいよね」(出版/24才)
別にこれって「すごい人と付き合いたい」とかそういう意味じゃないと思うんですよね。そういうことじゃなくて、自分なりの目標とかがあって自分なりに努力をしながら生きている人。そういう凡人の目標や努力ではスーパースターにはなれませんが、そういう人は、必ず精神的に成長します。魅力的な人間になっていきます。
そりゃそうです。どうあがこうと私たちは10年後には10歳老いているのですから、その若さと引き換えに何かを手にしていなければ、そんな下り坂まっしぐらの人を誰が一生のパートナーに選ぶ?
おわりに
付き合っていると、心移りとか、意見の食い違いによるケンカとか、いろんな災難が訪れてきますが、そのタイミングで、お互いがお互いのことを「ぶっちゃけもう別れてしまうのも悪くないかもな。でも、この人と別れたら後悔はするんだろな」と思えるかどうかが命綱だと思います。
そういうギリギリのキワキワのところで踏ん張れるカップル、彼を踏ん張らせる彼女になっていけたらいいですね。(遣水あかり/ライター)