告白は男子からでも女子からでもありえますが、どちらかというと、「脈アリ」な恋では、待っていればそのうち男子が告白をしてくれますので、私たちの出番はそんなにない。
◼︎告白まで「答え」は絶対にわからない
告白には2つの役割があります。
ひとつは、付き合ってもらうためのきっかけとしての役割。脈アリの恋では、むしろ告白といったらもっぱらこの役割がメインだと思います。
ただ、忘れてはならないもうひとつの役割が、「アリかナシか、白黒つけさせる」というものです。「お付き合いのスタート地点」という役割の前に、そもそもお付き合いをしたいかどうか、「脈」とか抽象的なものじゃなくて、結論としてアリなのかナシなのかをハッキリさせる。
ということは、裏を返せば、どんな恋も、脈があろうとなかろうと、というか完全に脈ナシに思えてようが、結局告白をして、答えを聞いてみないとなんにもわかっていないはず。
ここまでが一般論。
◼︎告白は「意外と」うまくいく
また、告白には不思議な力があります。
「完全な逆境をなぜかひっくり返せる力」が。
男子から告白をされてみて、それまではあまりなんとも思っていなかったけれども、それをきっかけになんだか気になり始めてしまったという経験がある人は少なくないはず。
それはクイズ大会で、ラスト一問のところで首位と3点差がついてしまって諦めていたところを、なんと最後はボーナスチャンスで一気に10点入ってしまうようなのとよく似てます。
「最後で10点入っちゃうなら、今までの全く意味ないじゃん!」と芸人が突っ込む例のパターンです。
残念ながら、根拠はありません。根拠はないのですが、たしかに存在する力です。どうせ「脈ナシ」って思って打つ手ナシなら、騙されたつもりでその不思議な力を頼ってみてもいいんじゃないかなって思うんです。
◼︎次の恋への助走
もちろんそれでも、「いやもう、無理なのわかってる。いくらなんでも、これを逆転するのは無理あるわ」という状況に追い込まれている人もいるでしょう。「告白なんかで何かが変わるわけない」って。
そういう人に対しても、やっぱり私は告白するのをオススメしたいと思うんです。それは、逆境での告白が、うまくいこうと失敗しようと得るものがあるからです。
失敗してしまった告白は、それがそのままバネとして、次に始まる新しい恋へのたしかな助走になるものです。
いくら脈ナシだとわかっていても、ハッキリと「ノー!」と言われないことにはなかなか諦めきれないもの。もっと言うなら、恋を気持ちよく諦めるには、振られて、泣いて辛い思いをすることが大切だと思うんです。
振られる。「脈ナシ」じゃなくて、「ナシ」だと死亡宣告をちゃんと出してもらう。これであなたの今の恋はきちんと成仏できて、次の来世でまた頑張れる。「脈ナシ」つまり「ナシとは言い切れない」という宙ぶらりんな状態ではいつまでもいつまでも「告白してたら、どうだったんだろう」という思いに囚われ続けて今の恋の地縛霊のまま、中途半端な気持ちで次の恋に立ち向かわないといけないかもしれません。
そういう意味でも、やっぱり、脈ナシな恋ほど、最後は告白して終わるのって大切だと思うんです。(遣水あかり/ライター)