こんにちは、トイアンナです。失恋はつらいぜ。そして友人の失恋ときたら、仕事もそこそこに慰めに行くってもんが相場だぜ。特にアラサーにもなろうものなら、ブロークンハートの痛みも去ることながら「もしかして一生結婚できないのでは?」「自分に恋愛をする資格ってあるんだろーか?」と哲学始めたくもなるってもんだ。
メンがヘラる大恋愛ができる奴はまた同じ強度で人を愛せるぞ
で、失恋したときにズビズビ泣きたくなるのは当たり前です。友達に来てもらって慰めてもらい、立ち直るのは健全で大変よろしい。のですが、そこで「もう死ぬ」「彼なしじゃ無理」とメンがヘラる女よ、一度冷静になってみませんか。
一生に一度の大恋愛なんてしない人の方が多いのです。失恋で号泣できるようなあなたは、その素質を持っています。また同じ強度で人を愛せるし、その時には前の彼なぞすっかり忘れていることでしょう。メンがヘラるのは勝手だが、毎度友達に迷惑かけてんじゃないぞ、と。
ここまですべて私の話です。
ワンワン泣いてもいいけれど、そろそろ学ぼうよ私
私なんてもともと性格がよろしくない女です。しょっちゅう男を論理的にド詰めしてはプライドをずたずたにへし折ってしまい、最後は男を怒らせ、振られてまいりました。
「女は男を立てるもの」なんて風潮クソ食らえ、と肩ひじ張って生きてきたものの、この年になると気づきます。男だ女だ以前に「人は他人を立てといた方がいい」ってことに。私はパートナーを立てられない、ただの未熟者です。
それで振られたあげくにワンワン泣いて、友達に迷惑かけてるんです。自業自得で振られておいて、友達に泣きつくなんて本当にやっかい者でした。友人には私が数日後にサクっと立ち直り「新しい彼氏」を連れてくる未来まで見えていたことでしょう。それを突っ込まずに堪えてくれた友の、なんと大人なことでしょうか。
私は結婚する前、彼と数か月別れていた期間があります。そのときの私ときたら周囲に「私かわいそうでしょ」ムードを振りまいては同情をねだるただのメンヘラでした。それから復縁して結婚した姿を見て「あの時のメンヘラっぷりは何だったんだ」と呆れたに違いありません。だから離婚したときにはさすがに学びました。
「ワンワン泣くのはいいけれど、そろそろ友達への迷惑も考えよう」と。
メンヘラには回数制限があるのです
たとえば10年に1度、どうしても打破できない壁に当たることがあるでしょう。そういうときにメンがヘラったら、友も駆けつけることでしょう。けれど短期スパンで病まれると、友達はあなたに疲れて離れていきます。友達はあなたの母親でもなければ神様でもありません。あなたより大事な家庭、キャリア、そして自分自身の人生を抱えています。
メンがヘラったとき、支えてもらえる回数には制限があります。そして友人の胸を借りて泣いたなら、同じくらい返すことも忘れてはなりません。いい大人には、メンをヘラらせる年間パスポートは無いんだ。
そう思うと、ひとりでいい涙を流す訓練にもなりそうじゃありませんか。今回離婚して、とてもつらかったです。けれどここで自分のためにも、ズビズビ泣くのを避けました。といってもたくさん友達には助けてもらっています。離婚直後は誰かが一緒にいてくれるだけでありがたかった。だから、そこでメンをヘラらせないと決めた。そうすると同じ失恋を経験したはずでも、前より強くなれた気がするのです。(トイアンナ/ライター)