好きな人と仲良くなって、ひょっとしたら付き合ったりもしてくると、そのうち少なくとも一度くらいは目にするようになるのが、その人が持っている「元カノグッズ」です。
■未練があるとかじゃ絶対にない
はっきりと言いたいのが、元カレグッズを大事にしてる男子が、イコール「まだ元カレに未練がある」っていうことなんてまずないということです。
単に私がこれまでプライベートやお仕事で出会ってきた男子に聞いただけで、世界の35億人の男子全員に聞いたわけじゃないですが(ブルゾンじゃないです)、単純に、彼らは、「その物の良さ」に着目してることが多いようです。
「捨てろやコラ!」と怒ると「物に罪はないじゃん」ってよく彼らは言ってくるんですが、要はそういうことで、高くてあんまり自分が買えないようなものだったり、女性らしいセンスのある一品だったりするおかげで、単純に、物としていいからこそ、持ち続けている、使い続けているというのが大半なんだと思うんです。
■「元カノ全部」は捨てさせられない
とはいえ「物には思い出」ということで、彼らとしてもそういった元カノグッズから、元カノと一緒にいた頃の思い出を全く楽しんでいない、というわけでもないんだと思います。
元カノからもらった財布なら、それを使うたび、元カノからプレゼントしてもらった瞬間の嬉しさとか、そういうフラッシュバックが全くないわけではないんでしょう。
でもそれって、元カノグッズに限った話じゃないはずです。
あなたと一緒にスタバに行けば、元カノが何飲んでたなぁとか思い出してるかもしれないし、ドライブに行けば、元カノとはあそこに一緒に行ったなぁとかも思い出してるかもしれません。
元カノグッズという物理的なものだけを捨てさせたって、彼のなかから「元カノの存在自体」が消えちゃうわけではありません。
■元カノあっての「今の彼」
もっと引いて見るなら、今の彼が私たちにとって素敵に見えるのは、元カノのおかげだとも言えるわけです。
彼が例えばケンカになりそうなときも冷静に自分をいなしてくれるところとか、おしゃれでしかもおいしいレストランに連れて行ってくれるところとか、「この人、かっこいいなぁ」と感じる彼の魅力は、おそらくその全部が、彼が元カノとの経験の中で学んできたことなはず。元カノの存在を毛嫌いすればするほど、今の彼を肯定して、すごくいいと感じている自分の気持ちすらも、実は否定してしまっていることになるのかもしれません。
だから男子は、彼女から「それ捨ててよ」とグサリ言われる瞬間「これ捨てればいいって、そもそもそういう問題なのかなぁ」と疑問に思ってしまうのかもしれませんし、「元カノ」というのは、たしかに私たちからすれば気に食わないと感じてしまう存在だけれども、1%くらいは「ありがとう」と思ってみたりするのもいいかもしれません。
結局は、元カノのことなんて気にしてみたって1ミリも得がないでしょというのが一番言いたいことで、そう考えられるようになるためにも、こういう見方もあるんだよってのを知っておいてもらえたらと思います。(遣水あかり/ライター)