男女ともに受け身(奥手)の恋って、受け身vs.受け身だから、にっちもさっちもいかないですよね。お互いに遠くからチラ見しあって、目が合って……というのは「あきらかに脈あり」なわけですが、男女ともに奥手だったら、チラ見で目が合って気まずくなって、というのが延々と続いて、結局心が苦しいだけだった、とか。
■あざとい女子に嫉妬する女子
あざとい女子というのは、基本的に同性ウケが悪い。それだけじゃなく、モテるためにやっているのにもかかわらず、男子すらあまり好きじゃない、という説もあります。
たとえば飲み会のときの「お取り分け問題」。好きな男子がその飲み会にいたら、率先してサラダなんかを取り分ける……
あるいは、気になる男子の前で、急にぶりっ子になって声のトーンが上がる女子も、あざとい女子と言われていて、「あまり褒められた行動ではない」とされているとか。
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でも思うんですが、あざとい女子の言動はNGだと言う人って、きっと女子です。男でそういうことを声高に言っている人って、あまり知らないです。もちろん言っている人もいますが、そういう男子に限って、いざ女子からあざとい脈ありな言動をされたら、ニヤニヤしちゃっているものです
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なので、気になる男子の前であざとい言動をとれない女子が、あざといことがしれっとできる女子に対して、嫉妬しつつNGと定義している……男から見たら、こんなふうに感じます。
■わかりやすいサインを欲しがっているのが男子
男子って、女子のあざとい言動を見たら、もちろん「あざといなあ」と思います。でも同時に別のことも思います。
「おれにとってわかりやすいサインを出してくれてありがとう」と思います。
女子の、好きな男子に対するあざとさって、男子にとって「好きというわかりやすいサイン」なんです。
で、このわかりやすいサインがないと、男子は告白しづらい。勇気がないから告白できないんじゃなくて、「両思いかもしれないという気持ちが、勘違いだったらイヤだな、恥をかくな、勘違いして告ってしまえば、明日から気まずくなって口をきいてくれなくなるのがイヤだな」と思っているのが男子だから。
■男子はスマホです
もっともストレートでさっぱりしているのは、言うまでもなく、女子みずからがデートに誘うことです。
もしくは、女子からデートに誘うまでしなくとも、「デートに誘ってほしい」とか、「誘ってくれたらOKするよ」という感じを出すと、スルスルっと進展するようなことってすごく多い気がします。
この、「デートに誘ってほしい」とか、「誘ってくれたらOKするよ」という感じを、男子は、女子のどこを見て判断しているのかといえば、それは「おれの前であざとい言動をとっているかどうか」です。
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女子のあざとさって、いいとか悪いというようなものではなく、スマホの電源ケーブルに似ているように思います。
男子はスマホ。女子はスマホの電源ケーブルをさすコンセントの差込口(壁にあるやつ)。この中間にないとスマホが死んでしまうのが、スマホの電源ケーブル。これが女子のあざとい言動。
女子のあざとい言動がないと、恋って文字通り死んでしまうのです。なぜか知らねど、世の男子たちは、そう思っている節があります。しいて理由を言うなら、男は、女子が想像する以上にシャイだからかな。(ひとみしょう/文筆家)
(愛カツ編集部)