「なんでこの人っていつもこうなの?」
「彼氏なのに」の色眼鏡
よく「彼氏なのに、全然向こうから連絡くれない」といった相談を寄せる人や、実際に彼に対してこのセリフを使ってしまう人がいます。
こういった不平や不満は、「彼氏ならこうあるべきだ」といった考え方がもとになっているんでしょうけど、その人がイメージしてるその「理想の彼氏さん」は、いったいどこに実在するのでしょうか。
ドラマや漫画の中かもしれませんし、ひょっとしたら、自分の元カレがそうだったから、それと比べてこう言ってるのかもしれません。
いずれにしても、相手からすれば「そんなことは知らないよ。俺は俺なりのやり方がある」ってなわけで、自分の理想を持ち出して、それと比較して劣っているからといって相手のことを非難するのは、ちょっと相手がかわいそうですよね。
私たちだって、「彼女っていうのは彼氏に料理を作ってあげるもんだろ!」とか言われたら傷付くし、「この人は、私を見ているようで、本当は理想の女性像を見てるんだろうな」なんて感じてしまうと思います。
そもそも「理想」というのは、常に現実よりも上にあるからこそ理想なわけで、あなたがそれを物差しとして使い続けるうちは、いつまで経っても不満はおさまらないでしょう。
彼自身を見つめると、見えてくるものがある
逆に、理想とかいうものはさておき、目の前にいる彼自身を見つめてみるとどうでしょう。
「彼女に連絡する」といっても、男子ごとにその人なりのやり方があるはずです。
例えば、毎日彼女を含め知人全員と数十通のLINEをラリーする人もいる一方、もともと1日のうちに1回くらいしかLINEを開かない人だって世の中には大勢いるわけで、そういう「連絡無精」な人な場合には、たった1回メッセージを送るだけで、10通分くらいの意味があるんだと思います。
LINEに限らず、デートに誘ってくる回数や、「好き」と伝えてくれる回数、エッチを求めてくるタイミングなどもそうですね。
こういった「頻度」に関するものに限らず、デートのときにどれだけ楽しそう・幸せそうしてくれるかといった愛情表現の豊かさや、「結婚」という言葉を使い始めるまでの期間など、ありとあらゆる行動に個人差がありますが、どれも、理想との比較ではなく、「その人としてどうか」と見てあげることで、果たして本当に「彼氏としての愛情」が足りてないのかどうかが見えてくると思います。
こういうやり方で相手の感情を推し量ることで、今までは「理想」のせいで「足りないなぁ」と感じてしまっていた愛情表現をしっかりと噛み締めることができると思うんです。(遣水あかり/ライター)