「ああ、いい人いないかなぁ」
■10円玉と付き合いたいの?
言ってみれば、「いい恋どこかにないかなー」なんていろんな男子と会いまくって素敵な恋人探しをするなんていうのは、街にある自販機の釣り銭入れに片っ端から手を突っ込んでお金を稼ごうとする公園に住んでいる人と同じです。
そもそもそんなことをしても日給100円いけばいい方だと思いますけど、問題なのはその「確率」じゃなく手に入る金額で、自販機あさりは簡単なお仕事ですが、それで一万円札が手に入ることは、決してないのです。
まず自販機の仕組み上そんなことはないわけだけど、仮に自販機がそういう仕組みだったとしたら、今度は、そんな簡単に一万円札が手に入るということで、自分以外にもたくさんの人がチャレンジするようになって、単純に倍率が上がりまくって、自分のところに一万円札が巡ってくることはほとんどなくなるはず。
要するに、「いい恋探し」というのは、結局、上手くいったとしても、その辺に普通に落ちてるけど誰も拾おうとは思わない「10円レベルの恋」を手に入れようとしているだけのものなんです。
■「いい恋」が自然と舞い込むように
「いい恋どこかにないかな」と思っているときには、「まだ確認できていない隅っこの方」をくまなく探しても、やっぱり10円玉しか見当たらないはず。「探し足りない」んじゃなくて、いくら探しても、自分の周りには、「少なくとも今は」いい恋がどうやっても見つからないんだと正直に認めることも大切だと思います。
もっと具体的に、少しきつい言い方をすれば、ずっと探して待ってれば、10円レベルじゃなくて、一万円レベルの王子様が訪れるなんていうことはまずないということ。
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そのために、男女を問わずに「自分磨き」というのはとても大切なことだと思います。
あるかどうかも、そして、仮にあっても日給100円にしかならない「いい恋探し」みたいな安いことを一旦やめて、一万円札をきちんと手にできる自分になろうと努力すること。
努力の方向性はいろいろあると思いますが、ファッションでも、メイクでも、仕事でも、勉強でも、自分を高めようと頑張っている人には必ず魅力がともなってきて、周りにファンもできて、どんどんと自分を取り巻く環境がよくなっていくはずです。
そしていい環境には、必ず一万円札・男子がいます。例えば勉強を頑張っていい大学に行ければ、頭も良くて優しいイケメン大学生と恋ができるかもしれません。その恋はライバルも多くて大変かもしれませんが(もっと言えば、片思いで終わってしまうかもしれませんが)、少なくとも、テキトーな10円玉と付き合って、セックスをして、「こんなんで幸せになれるのかな」と悶々としていた頃の自分よりも、キラキラと輝いているはずです。
素敵な恋というのは、叶う叶わないに関わらず、「素敵な人を好きになる」ということをいうんだと私は思います。
「いい恋どこかに落ちてないかな」と思うとき。それは、「素敵な人に出会えるよう、自分をより素敵な女性にしていかなくちゃ」と警告を鳴らす私たちの本能の働きなのかもしれません。(遣水あかり/ライター)
(後藤真由子/モデル)
(gaku/カメラマン)