「恋の仕方も忘れちゃった」
その気さえあれば、いつかできるよ
誰でも、「恋愛で苦手なことはある?」と聞かれれば、自分なりの答えを持っているはずです。
例えばある人では、「好きな人とふたりきりになったときに、いつも緊張してまともに話せない」というものかもしれません。
こうした弱点を自覚しながら、一方で「これを直せたら、私の恋はもっと楽しくなるはず。少なくとも今みたいに、思い通りにならなすぎて辛いみたいなことはないはず」という気持ちも持っているのでしょう。
だとしたら、その弱い部分を一生懸命に筋トレをして、地道に鍛えていくしかありません。
別にこれは特別な考え方じゃなくて、英会話やその他コミュニケーションのもろもろは、トレーニングでどうとでもなるし、そうだからこそ、巷には英会話教室とかビジネススクールとかがあるわけです。
たしかに、いくら英会話教室に通いつめても、アメリカ人や帰国子女には勝てないと思います。でも、私たちは幸せな恋愛をするために、そういうネイティヴスピーカー(恋愛に天才的に向いてる人)になりたいわけじゃありません。言うならば英検3級とか、その辺のそこそこのレベルでいいんです。
そもそも苦手なことが自分でわかっているだけ、だいぶマシです。本気で自分のどこが悪いのかわからずに恋人に振られて、それでもまだ「なんだ振られたんでしょう」なんて相談してくる人だってたくさんいるんですから。
筋トレと同じで、「鍛えよう」って意識しないと強くはなりません。放っておいたら腕の筋肉がマジでもりもりになってきた、なんてことはあり得ないわけですから。
そして、100kgのバーベルを挙げたいなら、まずは10kgからでいいのでやってみましょう。
うまく話せない自分を直したいなら、次のデートは、「困ったときの話題」としてカンペを10ネタくらい持っていって、こっそりポケットに忍ばせておけばいいんです。台本でもいいから話しているうちに、少しずつ慣れてきますから。
失敗なんてない
筋トレをしていて、目標の100kgバーベルが挙げられなかったからって、「私の筋トレは失敗だ」なんて思う人はいません。ただ、「今はまだ挙げられないだけ」。
同じように、恋愛でも、たとえひとつの恋がうまくいかなくてもそれは失敗ではなく、ただの途上ということを忘れてはいけません。
そして最後に、恋の力は筋肉だと繰り返しておきます。ということは、サボっていれば必ず衰えてしまうということです。冒頭のセリフみたいに。たとえ恋で辛い経験をしても、それは筋肉痛みたいなもので、そこから立ち直ることで恋の力は確実に強くなってるはず。でも、「しばらく恋はいいや」と中断してしまっては、せっかく鍛えた筋肉が衰えてしまいます。ちょっとだけ休憩したら、またおそれずに、自分の気持ちを信じて、思い切って次の恋に飛び込んでみてください。きっと、より強くなった恋の力のおかげで、前の恋よりずっと素敵な恋愛になるはずですから。(遣水あかり/ライター)