■ しょうもない恋愛をしたからこそ、老婆心で語れます
しかし恋愛コラムを書く人間こそ、失敗談を書くべきだと納得もしました。なにせ、恋愛ライターは人一倍失敗したからこそ、こうしてお立ち台に登り、叫んでいる人種のはずだからです。
想像してみていただきたい。堀北真希が、佐々木希が恋愛コラムを書くところを。「殿方を落とす3つのテク♡」と連載なさる様子を。神々しさにページを隅から隅まで拝読するでしょうが、果たしてそのアドバイスが役に立つのかと。
じっと見つめるだけで男を落とせるおなごに愛を教えていただいても、我々パンピーに使える技はないのです。だから、たくさんの穴に落ちた私が「待て!それは私が10年前に落ちた穴だ!悪いこと言わんからババアの言うこと聞いときな!」と、恋愛ラバウルの生還者としてできる限りお話させていただこうかと思います。
■ 次こそはいい男と付き合う、という失敗
記念すべき連載第1回は「次こそはいい男と付き合う」という過ちについてお話させていただきます。人生の初期、クズ男スタンプラリーでもやってんのかよ、ってなくらいひどい相手とも付き合ってまいりました。
DV、借金、浮気の3大コンプはもちろんのこと、無職、自称モデル、大学院生と「基本的に私が養う」ことになった相手も多数。養うのが悪いんじゃありません、彼らは家事も育児もしないのが問題なのです。
そして散々な別れ方をするたびに、胸に誓ってまいりました。
「あたし、次こそはいい男と付き合う!」と。
おお愚かな自分よ、そもそも見る目がないからいい男と付き合えなかったのですよ、なぜもう一度頑張れば「次こそはいい男」に出会えると思ったのじゃ。
■ 性欲に従順になれ、理性を動かすのはそれからよ
それまで私は「自分は運が悪かっただけで、きちんと男を選べばいい人と出会えるはず」だと誤解していたのです。違う違う、クズ男性と2人以上付き合ってきた人間はそもそもメガネが曇っているか、ゆがんでいるかしているのです。ストレートに申し上げますと、性欲を感じる対象がクズなのです。
まずはそれを認めねば、どうしようもありません。「自分はクズい男が好きなのだ」と。そうしないといつまでも「次こそは、次こそは」とPDCAならぬDDDDサイクルを回してしまいます。自分の好みがゆがんでいる限り、いくら男を変えてもどうぶつ男の森が増えるだけにございます!!!
というわけで賢明なる読者の皆様よ、まずは「クズを2連続で引いたら、それは自分の目がおかしい」と認めましょう。恋愛観が……いいえ、性欲を感じる対象がゆがんでいるのです。自分の性癖はおかしい。変態だ。まずはそこから行きましょう。私は変態です。何の話だ。今日はこれで終わります。(トイアンナ/ライター)
【トイアンナのしくじり恋愛】、次回は1月12日(金)更新!お楽しみに!