すでに結婚をしている人もそうでない人も、パートナーが自分のことよりも仕事を優先してしまっていることで、寂しい思いをしたことがある人はとても多いのではないかと思います。
家族を守りたいからこそ、仕事を優先する日本男性の価値観
ちょうど今の20代から30代の人の親の世代は、「働くこと」を良しとする社会常識の中で育ってきました。バリバリ働けば出世できて、収入も増えて、社会人としても認められる。
そんな父親をみて育てば、「よし俺もバリバリ働いて出世するぞ」と思うようになるのは当然です。
いえ、もっと遡って言えば、戦時中の時代から国の政策も相まって「男が外、女が内」という役割分担が日本人の頭の中に強烈にインプットされてしまっているんです。
専門的な話はここでは書きませんが、「なぜ男性はあなたよりも仕事優先してしまうのか?」という質問への回答は、日本人の全体的な思い込みによって「そうしたほうが幸せになると思わされているから」ということになります。
実際、ヨーロッパの一部の国やオーストラリアでは、「残業?バカ言ってんじゃない。今日は息子の誕生日だぞ?」といった家庭ありきの仕事感が当たり前になっている国もあります。(*1)
つまり、あなたのパートナーが仕事や仕事上の「お付き合い」を優先しているのは、その方が結果家族を幸せにできるんだと教え込まれてきてしまったからなんですね。
(*1)参考:「オーストラリア人と日本人の働き方を比べてみました」
ではどうしたらあなたを優先してくれるようになるのか?
原則的な解決策は2つしかありません。
1、一生懸命働いてくれていることに感謝すること。それは他でもないあなたのためなのですから。
2、感謝した上で、それでも「二人の時間こそ大切にしたい。それが私にとっては一番嬉しい」とはっきり伝えること。
一番やってはいけないのは、仕事を頑張っているパートナーを否定してしまうこと。どうしてわかってくれないの?と非難することです。
そうではなく、「きちんとコミュニケーションをとることがお互いの幸せに繋がるんだ」と教育していくことが大事なのです。
長年に渡り植えつけられてきた「バリバリ働く男こそかっこいい」というイメージから、「さっさと仕事を終わらせて家族を大切にできる男こそかっこいい」というイメージに徐々に塗り替えていく必要があるのです。
これはあなただけではなく、社会全体の価値観が変わる必要もあるので、すぐには変わらないかもしれません。
そういう意見の食い違いこそ、絆を深めるチャンスだと思って、チャレンジしてみてくださいね。(川口美樹/ライター)