■常識で考えたら、どういう答えが出てくるのだろうか?
たとえば彼のことが好きではなくなった、となれば、別れちゃえばいいわけですが、その手前の段階って誰にでもあると思います。つまり「彼のことが好きかどうかわからなくなった」とか「彼に飽きた」とかと思って、つきあい続けるか別れるかを悩む時期ってありますよね。
そういうときに感情的に、「飽きたから別れようかな」と判断してしまうと、たいてい失敗するということです。
仮に別れることになったとしても、感情で別れを判断したら、あとから後悔するということです。あるいは別れたあとに、またつきあってみたり、また別れてみたりとか、要するに「褒められた結果にならない」わけです。
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感情ではない別の判断基準とは、たとえば「ほかの人はどう判断するだろう」という考え方です。つまり「常識で考えたら、どういう答えが出てくるのだろうか?」と考えることです。
■時間をかけてゆっくり想像してみることです
他人はどう考えるのだろう?とか、他人はどう感じるのだろう?と想像することができないとどうなるかといえば、損をします。
たとえば、会うたびにやさしくて面白い男子がいて、その人があなたのことを口説いてきたとします。そのときに「わたしは、この彼とつきあいたい!だって面白くてやさしいから」と「感情で」判断すると、男に騙されるかもしれないということです。
あなたの友だちなら「面白くてやさしいといっても、彼はあなたとヤリたいだけでそうしているのかもしれないから、ちょっとは慎重になってみたらどう?」と言うかもしれない。そう「想像してみる」ことです。
実際に男子って、「この女子とヤリたい」と思えば、きわめてマメな男になって、女子のことを楽しませるなんてことは、よくあることだし……。
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感情で判断しているときって、たいていひとりよがりな考え方になっているから、失敗するのです。
だからまずは「他人ならどう判断するだろう」とか「常識で考えたら、どういう答えが出てくるのだろう」と想像してみることです。うまく想像できなければ、時間をかけてゆっくり想像してみることです。
■オトナになるというのは
が、それでも男に騙されちゃうこともあるでしょう。それでも彼氏とうまくいかないときもあるでしょう。それはそれでしかたないと思うことです。
しかたないというのは、自分の想像力になんらかの欠陥があったと反省すればいいということです。あるいは想像する時間をケチってしまった自分を反省すればいいのです。
みなさんそうやって、ひとりよがりな判断から抜け出して、オトナになっていきます。
つまりオトナになるというのは、自分の感情的な判断をできるだけ排除して、自分を客観的に見ることができる、自分の判断を他人の目で検証することができる、ということです。
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若いとどうしても感情で恋愛を判断することもあるでしょう。そしてそのことが原因で、恋に失敗することもあるでしょう。でも、そういう失敗を失敗のままにしておくことが失敗であり、それ以外の失敗は成功のために必要な「なくてはならない」出来事です。つまり失敗ではないんですね。
失敗を失敗で終わらせないようにしようと思えば、「他人はこれをどう判断するのだろう」と、絶えず想像することです。これだけで、恋愛がずいぶん簡単に思えてきます。(ひとみしょう/ライター)