1.恋愛以外にも楽しいことがある
その昔、恋愛が流行っていたころに比べて、この国には楽しいことがたくさん増えました。趣味、情報、消費、SNS・・・。実際、恋愛なんて無理にしなくてもいいかな、と思ったことありますよね? 「恋愛をし、結婚をし、子どもを産む人を増やすには、日本がもう一度圧倒的に貧しくならないとダメ」と言う人もいるぐらい、この国は豊かになりすぎたのです。
2.経済不安
矛盾するようですが、何十年も続いている経済不況も恋愛難の一因です。社会全体としてエネルギーがないので、恋愛どころではない、目の前の生活に精いっぱいという男性・女性が増えています。恋愛しなくても死ぬわけではない、ということなんですね。
3.つながっていられる
実がこれが一番大きい理由かもしれません。いま、人がさみしい気持ちを抱える時間は圧倒的に減りました。つねになにかにつながっている24時間。さみしいという気持ちは、恋愛を加速させるものでした。それがなくなった今、昔のように恋いこがれるという気持ちはなさそうというわけです。夜ひとりで人恋しい気持ちになって、そんなに好きでもない相手に電話しちゃう。そういうことが減ったから、恋愛が減ったのです(良くも悪くも)。
4.バーチャルでOK
男性から見れば、性情報の氾濫も大きな要因です。「女の子の体って、どうなっているんだろう?」という健全な妄想、それこそが、恋愛を(よくも悪くも)加速させる要素でした。いまや簡単に手軽に女性と接する(2次元含む)機会があり、リアル恋愛にとっては旗色が悪くなりつつあります。それは女性も同様でしょう(戦国武将に恋をしたり、アイドルに恋をしたり)。「エア恋愛」はますます加速しているいっぽう、生身のリアルな恋愛は流行らないのです。
5.ジェンダー意識の変化
女性の社会進出が進み、男性と女性の垣根はなくなるいっぽうですよね。「自分にないものを求める」のが、恋愛の大事な要素だとしたら、この状況は向かい風。考えてることも環境も似ているふたりに、ドキドキの恋が生まれる可能性は低いのです(恋愛小説とかは、たいてい境遇の違う二人が恋に落ちますよね)。
五百田 達成さんからのメッセージ
社会の変化とともに、恋愛のカタチも変わらざるを得ません。ほかの人の恋愛や、昔の恋愛と比べたりせず、自分なりの恋愛をしていくことが、これまで以上に必要となるでしょう。
等身大の相手と、友達のような関係で、ほっこりと仲良くする。そういうマイペースな「ほのぼの恋愛」が注目されています。みなさんの、2014年の健闘を祈っています!
(五百田達成/ハウコレ)