1.過去のトラウマが原因で……
「過去に付き合っていた彼に腐女子であることをカミングアウトしたら、『俺と俺の友達でもそういう妄想してるんだろ?』とドン引かれてしまったんです。以来、婚活のために腐女子は卒業。でも、たまに書店でBL本を見ると『一瞬、腐女子に戻ってみようかな』という、いけない考えが頭に浮かんじゃいますけど」(28歳/メーカー)
相手のことは好きだけど、腐女子は理解できない……。その手の男性は意外といるようで、結婚や出産をきっかけに、腐女子を卒業する女性は多くいます。確かに、いくら理解がある男性でも、一緒に暮らし始めていざBL本を見ると予想以上のパンチ力で……ということも考えられますよね。たとえ彼氏の理解、旦那さんの理解があっても、けじめとして腐女子をやめるという方も少なくないようですよ。
2.リア友に趣味を共有できる人がいなくて……
「SNS繋がりでは腐友達はいるんですが、リア友には一切腐女子であることを言っていない私。周りは嵐ファン、テレビドラマの話で持ちきりなので、正直趣味が合いません。それでも、細々とBLを読みふけっていたんですが……。年齢が増していくうちに、ほかの趣味に移っていって、いつの間にかBLは読まなくなっちゃいましたね……」(30歳/製造)
周りに同じ趣味を持っている人がいれば、趣味を続けるボルテージに繋がるかもしれませんが。そうではない場合、いくら自分の好きなものとはいえ、年齢のことを考えてやめる方は珍しくないよう。ちょっと切ないですが、人の好みは年齢とともに変わっていくものですもんね。
3.地元に戻ることを考えていて……
「都内でひとり暮らしをしているときは、腐女子生活を満喫していたんです。ところが、いつかは実家に帰ろうと思っていたので、30過ぎて地元に就職をしたことをきっかけに腐女子は卒業しました。もし親にバレたら、一体どんな反応をされるか分かりませんから(笑)家がもっと緩い感じなら、そのまま腐女子を続けていたかもしれませんけどね」(31歳/IT)
実家暮らしで腐女子な方はたくさんいると思いますが、やはり人を選ぶ趣味だけに親の目は気になります。なおさら、彼女のように親御さんと厳しいと「結婚する気があるなら、ああいった趣味はやめろ」といわれかねないので、それを恐れて腐女子をやめるというケースがあるのも頷けるかもしれません……。
4.彼氏ができたことをきっかけに……
「彼氏ができてから、腐女子はキッパリとやめました。特に彼から『腐女子は〜』といわれていたわけではないんですが、彼がいまの仕事から独立してお店を持つことになって。彼と結婚する予定でいたので、私もそのお店を手伝うことになったんです。なかなか読む暇がないのでそれっきりですが、いまでもBLは好きですよ」(29歳/販売)
次のステージに進むために、腐女子を卒業するといった女子も多いようです。BLは、一般のアニメやマンガと同じく娯楽の一部ですから、仕事や私生活が忙しくてなかなか見る暇がない。特に嫌いになったわけではないんだけど、ほかに優先しなければならないものができたから、封印も兼ねて卒業といった感じでしょうか。ただこの場合、暇ができたタイミングでいい作品にあたると、BL熱がぶり返し、それまで以上にハマってしまう人もいるようです。
おわりに
「7年後のオリンピック開催時にはコミケが開催されないのでは」という心配と共に、「自分は7年後も腐女子でいるんだろうか」とふと思った方もいるでしょう。人それぞれ腐女子を卒業する理由があると思いますが、無理矢理やめる必要はまったくありません。「やめなきゃいけない」という時まで、目一杯BLを楽しんでみてはいかがでしょうか。
(柚木深つばさ/ハウコレ)