デートに誘うときにも使えるし、仕事の営業にも応用できるテクニックです。
ダブルバインドとは
ダブルバインドにも多種ありますが、ここで紹介するテクニックは、一度に二つの選択肢を送り、受け手がそのどちらかに応答しなければならなくなる状況を作るという効果を利用したものです。
では、デートに誘う場面を例に、具体的にみてみましょう。
デートに誘うとき
単に、「今度、ご飯食べに行こうよ」と誘うだけでは、「忙しいから…」と、あっさり断られてしまうかもしれません。ここでの返答の選択肢が「行く」か「行かない」かの二つだからです。
なので、「今度の土曜日か日曜日、ご飯食べに行こう」と誘ってみます。
すると、相手の意識は「行く」か「行かない」ではなく、「土曜日」か「日曜日」になります。このように二者択一の状況を作るのが、ダブルバインドの効果を利用したテクニックなのです。
どういう選択肢を作るか
もちろん、「土曜日か日曜日」と誘っても、二日とも相手の都合がつかない場合は断られます。なので、このダブルバインド効果を狙うなら、相手にとって都合が良さそうな選択肢を与えることが前提です。
例えば、「土曜日か日曜日」と誘うのなら、相手の仕事や学校が土日休みであることが大切。
日程に限らず、和食好きの男性を誘うなら、「パスタかピザ食べに行こう」ではなく、「お寿司かすき焼き」で誘うなど。
相手の都合や好みなどがわからない場合は、「軽く食べに行かない?それかお茶とかでもいいし」と言えば可能性は広がります。「まぁ、お茶くらいならね」となるのです。
突然誘うのではなく…
上記の方法は突然誘うときに使えるパターンです。
ビジネスで言えば、飛び込み営業。さらにダブルバインドをうまく利用したテクニックが、普通の会話の中でじわじわと誘導していくパターンです。
「遊びに行くなら、海とか山の自然系と渋谷とか六本木の都会系どっちが好き?」
「どちらかと言うと、都会の方が好きかな」
「じゃあ、渋谷みたいににぎやかなところと、六本木みたいに大人の街っぽい感じだったらどっち?」
「よく行くのは渋谷だけど、六本木とかも行ってみたいな」
「じゃあ一緒に行こうよ。土曜日か日曜日あたり」
「AかBだったらどっちが好き?」の問いに「NO」では答えられません。
例えば、
「遊びに行くなら、海とか山の自然系と渋谷とか六本木の都会系どっちが好き?」
「どちらかと言うと、都会の方が好きかな」
「じゃあ、渋谷みたいににぎやかなところと、六本木みたいに大人の街っぽい感じだったらどっち?」
「よく行くのは渋谷だけど、六本木とかも行ってみたいな」
「じゃあ一緒に行こうよ。土曜日か日曜日あたり」
という具合です。相手が「こっちが良い」と答え、「じゃあこっちに一緒に行こう」に繋がりそうな問いを投げます。
「AかBだったらどっちが好き?」の問いに「NO」では答えられません。
「NO」と言わせずに、自然に「土曜日にデートするか、日曜日にデートするか」を相手に選択させるのです。
ビジネスでも
このダブルバインドのテクニック、使えるのは恋愛の場面だけではありません。ビジネスにおいても、営業などの際などに応用できます。
例えば、AとBの新機能が付いた商品を売るための営業の場合、「AかBの機能でしたらどちらが必要でしょうか」と言うのです。
ビジネスの場面では、なかなか「26日か27日どちらか」と、アポを取る側から日時を指定するのは難しいかもしれませんが、会話の流れによっては可能性もなきにしもあらずです。
さいごに
相手をOK前提で誘導していく心理的手法なので、他にも使える場面はあるはず。
ダブルバインド、臨機応変に使っていきたいテクニックですね。