・・・知らないお婆さんを連れています。白いビルの中、たくさんの人が歩いていて、私はお婆さんと二人でいます。そのうちお婆さんは屋上を横切って、向うのトイレへひとりで歩いていきました。屋上から見た空がとても鮮やかなブルーだったのが目に焼き付いています。
当時20代の女性が見た夢ですが、それから数日後、彼女の祖母が他界されたそうです。白は悲しみをあらわし、鮮やかな青空は昇華、天国・冥界との境界を象徴します。では色にまつわる夢のいくつかをご紹介しましょう。
黒が印象的な夢
・・・父の葬式の夢を見ました。参列者はまったく見なかったのですが、ただ父の遺影だけがはっきりと夢に出ていて、私はただ泣くだけでした。起きてからもしばらく涙が止まりませんでした。それから10日ほどして、父が突然の事故で亡くなりました。
これは当時30代の女性の実例ですが、遺影の黒と白のコントラストは身近な人の不幸を暗示することがあります。黒色は良い意味でも悪い意味でも運気の強さをあらわし、吉凶両面を持つ色です。そこに白色の悲しみのアクセントが加わると、思いがけない事故を暗示することになります。
赤が印象的な夢
・・・黒い壁が延々と塀のように続いています。その前に立っていると、壁の間から黒い油のようなものが流れています。壁の上の空には赤いモヤのようなものが立ち上っています。やがて壁の一部が割れ、黒い油が勢いよく流れ始めたところで驚いて目を覚ましました。
これは筆者がある大災害の直前に見た夢です。背景の赤色は天変地異・大災害を暗示することが多く、基本的に赤い空の夢は凶兆になります。また、赤い顔の人物、赤い服など、それらのイメージは怒り、嫉妬などの感情を象徴します。身近な人が現われる場合、対人トラブルを暗示することがあるので要注意です。
白が印象的な夢
・・・なぜか妹と自分の合同結婚式に行くという夢を見ました。お互いの結婚相手が誰なのかは不明ですが、妹が白いウェディングドレスを着て私のほうにあいさつに来て、妹は感無量の涙を流していました。私も抑えていた感情が一気にあふれ、びっくりするくらい滝のような涙を流しながら目が覚めました。
これは当時30代の男性の事例ですが、この夢を見てまもなく、彼の妹の娘さんが危険な状態になって緊急入院したそうです。娘さんはまだ幼児だったので、これは妹さんにまつわる何らかの知らせを伝える夢になっています。
白い色は基本的に健康にまつわること、または悲しみをあらわすイメージです。ただし、白を背景とする夢であっても、光り輝く白、ご飯のようなツヤのある白のイメージは運気アップを意味します。
青が印象的な夢
青色の自然の背景は対人的な変化を暗示します。青い海、青い空は人間関係や物事の転換点をあらわします。ただ、青い衣服や身体、青い顔は自身の消耗性の疾患や疲労をあらわすことがあるので要注意です。また、霊夢の場合、魂の昇華や冥界との境界、天国を象徴し、身近な人の不幸を予知することがあります。
色の夢は生理的なものと予知的なものに区別される
大脳生理学では本来、夢に色はないといわれています。夢の中の色は、夢を見る人の意識で色付けされているらしいのですが、夢の現象の中にはまだまだ理屈では割り切れないものがあります。ウェディングドレスや青い服のように、身につけるものの色がワンポイントだけ印象的な夢は不安定な健康状態を映すことが多く、生理的な要素があるかもしれません。
ただ、何か未来のことを暗示する夢は、背景に一つの色、あるいはコントラストのある2色に統一されていることが多く、色彩も鮮明です。明確な区別はできませんが、今回紹介した色彩に関しては、特別な未来の暗示になることが多いようです。
(梶原まさゆめ/ハウコレ)