一緒にいてもなんとなく落ち着かない友達と、それでも毎日なんとなく一緒にいるとか、
■誰かに好かれようと思うと、できないことが増えていく
毎日なんとなく一緒にいる友達と、一緒にいるのをやめてしまえば、その友達は「えっ?」と思うかもしれません。あるいは「急に手のひらを返したように会わなくなるって、なにそれ?」と、怒るかもしれません。怒らないまでも、びっくりするくらいのことはすると思います。
でもそれもいっときの話です。やがて、相手だってバカではないのだから、つまり相手もあなたと一緒にいて、なんとなく「違うなあ」と思っているのだから、相手も納得して、次の友達を探します。
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この「いっときのギクシャク」が怖いから、「なんとなく」をいつまでもやめることができない人って、案外多いのでは?
人って誰しも、相手に好かれようという気持ちがはたらくものです。自由に自分の好きなように生きていて、なにかあれば空気を読んでいないかんじで自己主張する帰国子女だって、わたしたちほどではないにせよ、人に好かれたいという気持ちを持っていることがしばしばあります。
でも、ことさら誰かに好かれようと思うと、できないことが増えていきます。なんとなく一緒にいる友達と、いつまでもなんとなく一緒にいると、それ以外の友達が増えづらいし、そもそも自分がどうしてもこれをやりたいということができなくなってきますよね。
■やがて訪れる春を夢見つつ
でも、よく考えてみてほしいのですが、なんとなく一緒にいるのをやめても、ギクシャクはいっとき起こるだけで、やがて消えてくれる!ここがポイント!
いくつもの「あまり気が進まないけど、なんとなくやってしまうこと」を持っている人は、それらすべてを一度やめてみては?つまり頑固になろう!ということ!
頑固になるというのは、したくないことは絶対にやらない、ということです。したくないことを無理にやっても、気持ちが入っていかないし、そういう気持ちを相手に見透かされて、相手に利用されるだけに終わってしまうこともあります。
利用する・されるという関係から生まれることって、ほぼなにもありません。あるとすれば、意図的に相手に利用されつつ、形勢逆転のタイミングを見計らっているときくらいです。ふつうは利用する・されるという関係からはなにも生まれないし、それどころか、自分で自分のことを傷つけるだけに終わってしまうのです。
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空気を読まないと……という気持ちは誰だって持っているので、空気を読むこと自体を否定しているわけではなく、自分にとって「やりたくないことはなんなのか」に、もっと敏感になってみたら、意外と心が軽くなって笑顔が増えて、新しい恋が舞い込んでくることもあります。
この春、もっと頑固になってみて、なんとなくじゃなくて、心から楽しいと思えることで、あなたのまわりを埋めてみて!そしたら春の恋があなたの胸に舞い込んでくるから。(ひとみしょう/文筆家)