受験勉強の影響なのか、考えることに苦手意識を持っている人が多いですよね。
■考えることは思うこと
その昔、デカルトさんという哲学者が「考えることは思うこと」だと言いました。
「考えるって、なにをすることなのだろうと『思う』」「わたしは、彼のことについて『思う』」
「どうすればモテるのだろう、と『思う』」。この「思う」というのが、すなわち考えることだと、デカルトさんは言ったそうです。
「わたしは考える、ゆえにわたしはある」という彼の有名な言葉を、高校の倫理の授業で習ったことがある人もいると思います。
わたしは考える、の「考える」とは、つまり「意識すること」です。「わたしは今、**している」と意識すること。
別の言葉で言うなら、「わたしという人間って、ホントはなんなのさ?」と、デカルトさんは「思い」、その結果、「考えるものである」と「思った」ということです。
つまり「考える」とは、「思うこと」。だからあなたが、たとえば「どうすれば彼にもっと愛されるのだろう」と思っているとすれば、それは「恋愛について考えている」ことになるのです。
ということは、多くの女子は自然のうちに「考えること」をしている立派な人だ、ということになります。オトナたちはときに「もっと自分の頭で考えなさい」と言いますが、「それはすでにやっている」と、多くの女子は堂々と答えることができるということです。
■恋愛って生身の人間どうしがやることだから・・・
「思う」という行為において、非常に重要になってくるのが「理性的に考える」ということです。頭に血が上っているときになにかを思っても、あまりいい結果にならないというのは、おそらく誰もが知っていることでしょう。
そうではなくて、理性をはたらかせて、冷静に自分を振り返って考えること。恋愛のみならず、なにをするにしても、これが重要ですよね。恋愛においてこれができれば、いい恋になるかもしれないと思いますよね?
かっこいい男子と偶然どこかで出会って、恥ずかしさのあまり声を掛けたくてもかけられない……こういうとき、恥ずかしさを脇に置きやる理性がある女子は、恋愛に有利なはずです。
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「理性をはたらかせようと意識すること」。彼のことを「意識すること」、自分のかわいさについて「意識すること」。ふだんからマメに意識するということ。生身の人間どうしがやる恋愛って、意識することで、かなり有利になります。
日常的に「意識すること」で、ともすればその場その場でハウツーに頼りがちな恋愛を、自由に楽しめるようになるかもしれない――デカルトさんが生きていれば、彼はきっとこう言ったかもしれません。(ひとみしょう/文筆家)
【今夜はちょっと、恋の話をしよう】