こんにちは、あなたの恋愛をアップデートするコラムニスト、川口美樹です。
「普通」が価値観を形成している
突然ですが、「普通」ってなんでしょう。
普通の恋愛、普通の仕事、普通の人生、、、普通ってよく使う言葉ですけど、すごく曖昧な言葉です。
デートするなら「普通」こういうところを選ぶよね、「普通」掃除する時ってこういう風にやらない?、男性だったらこれぐらいやるのが「普通」だよね。普通、普通、普通。
結構使いますよね。私たちの価値観ってこの「普通」の集合体だと思うんです。
人生を通じて体験したきた様々な背景からその人の「普通」が作られて、その「普通」が色々重なり合って、自分なり価値観が形成されて行くんじゃないかと思うんですね。
価値観が合うということはその「普通」の基準が合うということですし、価値観が合わないということは「普通」の基準が合わないということです。
価値観が合わないと「敵」だとみなす日本人
私たちは人とお付き合いするとき、その「普通」の基準で仲良くなったり、ならなかったりしています。
そこで価値観の合わない人に出会うと、多くの人(主に日本人)はその人を「敵」だとみなすような傾向にあります。
恋愛の話で言うならば、例えば「デートの行く先なんてオトコにスパッと決めてもらいたい」と普通に思っている女性と、「デートの行くさきは相手とじっくり話し合って決めたい」と普通に思っている男性は、価値観が違うため衝突が起こります。
「普通」の押し付け合いが始まると喧嘩になり不満が生まれます。つまり価値観の合わない相手を、自分のことを理解しない敵だと判断しているわけです。
なぜ恋人のとの価値観の相違が許せないのか?
さてさて、ところで、私たちは価値観の違う人とは分かり合えないのでしょうか?そんなことないですよね。
ストレート、レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、ポリアモリーと様々な恋愛観がある中で、自分と違う価値観の人とは仲良くなれないか?と言えば、全然そんなことありませんよね。
でも、なぜ恋人になるとそれがゆるせないのでしょう?
これは仮説ですけれど、恋人のことを「自分のことをわかってくれる味方」だと思ってるからじゃないでしょうか。
それゆえに自分との価値観のズレが生じた時に、期待を裏切られた感じがしてしまう。だから不平・不満が出る。
でもですよ、ちょっと思い返してしまうんですけど、恋愛ってそもそも「味方を作る為にする」んでしたっけ?人のこと好きになるって、価値観が合わないとできないことでしたっけ?
恋愛って「価値観の違い」も好きになるってことじゃなかった?
人を好きになるって、そういう価値観の違いとか、相手の欠点とか、至らないところも含めて全て「愛おしいな」って思えるってことなんじゃなかったでしたっけ?
でもどうせ人を好きになるなら、自分の「普通」をいい意味で壊してくれるような、全く新しい自分の「普通」に出会えるな、そんな恋愛にしたいと思いませんか?
人それぞれ価値観って違うのですし、そういったものを飛び越えて人を好きになることができるのが、恋愛のすごいところなんじゃないかと思うんですよね。
いえ、これは僕にとっての普通、ですので、あなたにとって人を好きになることの普通の基準が違うかもしれません。それはそれでいいのです。恋愛に正解なんてないのですし。
違いを楽しむ、これが恋愛の面白いところだと思うんですけど、皆さんの価値観としてはどう思いますか?(川口美樹/ライター)