◇「下手」こそ手作りの醍醐味…かもしれない
マチコ(以下マ): サトコさん、もうすぐバレンタインですね!バレンタインにあげるお菓子って、やっぱり手作りの方が男子の評価は高いんですかね?
サトコ(以下サ): それはそうでしょう。誰だって、好きな女子が一生懸命、自分のために作ってくれたと思ったら感激するじゃない。バレンタイン……それは、家庭的で健気な女子をアピールする、日本最大の祭典よ。
マ: 家庭的アピールもわかるんですけど、それってクオリティによりません?板チョコを溶かして固めただけ、とか。クッキーが生焼けでフニャフニャ、とか…。センスが悪いと料理下手をわざわざアピールしているようなもんです。
サ: 確かにね。でも、そこは単純な男子だもの。そんなあか抜けなさも、かえって可愛いと思っちゃうんじゃない?むしろ、プロ顔負けのアーティスティックなアイシングクッキーとか作られちゃうよりは。好きな女子からのお菓子なら、下手くそだって嬉しいのよ、きっと。
◇ありがた迷惑とはまさにこのこと
マ: でも、学校や職場で配る「義理チョコ」とか「ばらまきお菓子」まで、手作りしちゃうアピール女子はどうでしょう?女子社員同士で「義理チョコ禁止協定」を結んだのに、自分だけ抜け駆けして手作りお菓子を配布するツワモノOLもいると聞いてます。
サ: そこまでして不特定多数の男子に好かれたいのかしらね?そういう子の作るお菓子に限って、クオリティはいまいち、ラッピングだけ妙に気合が入ってるのよ。これだけ手間をかけたんだから、お返しはしっかりしろよっていう目をしていて怖かったり……。
マ: でも男子曰く、「特別親しくもない女の同僚や後輩からの手作りバレンタインほど微妙なものはない」んだそうです。あれ、そうなの?と。
サ: その場では嬉しそうだけど、確かに扱いに困るわよね。家に持ち帰っても、母親や姉・妹は、見知らぬ女子の作ったお菓子は食べないだろうし。かといって、そのまま捨てるには忍びない。だから、本人が一口くらいかじって、そのままポイされる可能性も……。
◇純粋なうれしさが恋につながる
マ: 手作りは相手を選んだ方が良さそうですね……。だったら、とびきりおいしい市販の生チョコをほんの数粒っていうのはどうでしょう?甘い物に興味がない男子も、それくらいの量なら仕事の合間にデスクでパクっと食べてくれそう。
サ: そうね。実際それがすごく美味しければ、仕事の疲れも吹き飛んで、一気に印象アップかも。あと、お酒好きと分かっている男子には、気の利いたワインなんてのもいいわね。
マ: なるほど。「このワイン、今度一緒に開けようよ」とか、「今度、ワインがおいしいバー行こうよ」とか、バレンタインのお返しという名目で相手も誘ってきやすい。お誘いがなくて物で返されたら、脈はないなという目安にもなりますね。
サ: 言えてる。無理に手作りアピールするよりも、相手との距離感をちゃんと見て、凝りすぎにならない程度のセンスの良い物を選ぶのが、好感を持たれそうね。
◇今回のまとめ
好きな女子が、自分の為に一生懸命作ってくれた手作りお菓子を喜ぶ男子は多いもの。でも一方で、微妙な相手からの微妙なクオリティの手作りお菓子は、男子にとっては持て余し気味。親しい仲でなければむしろ逆効果になることもあるでしょう。
今どき女子なら、市販のハイセンスなお菓子をほんの少しか、もしくは気の利いたプレゼントをあげるのが「気遣いのある女」として印象に残りそうです。ホワイトデーを口実に、初ご飯に誘ってもらえたら、スマートな恋の展開が望めるかも。(犯人A子/ライター)