◇恋は(男子の)勘違いから始まる
マチコ(以下マ): (笑顔でお客を見送るサトコを見て)あ~あ。私って人見知りな性格だから、常にとっても損してるなあって思うんです。サトコさんみたいな八方美人タイプだったら、どれだけ生きやすいことか。
サトコ(以下サ): 失礼ね。私は、ビジネス八方美人よ。誰にでも愛想を振りまける根っからの八方美人だったら、今までの人生、もっともっとモテてきたと思うのよねえ。
マ: えー、やっぱり八方美人女子の方が、男子は好きなんでしょうか?
サ: そりゃそうでしょう。これまで散々話してきた通り、男子っていう生き物は、とにかく裏を読まないんだから。誰にでも常に笑顔を振りまける女子=良い子だなあって思っちゃうのよ。
マ: ですよね。私、高校時代に好きだった男子と目が合うと、恥ずかしくて毎回サッと目を逸らしちゃってたんです。そしたら、この前の同窓会で、その彼に「お前には嫌われてたからなあ、俺」って言われて、持ってたビールぶちまけるかも!と思うくらい驚いたんです。
サ: アハハ。恋愛マニュアル本にはよく「目が合ったらパッとそらしましょう」なんて書いてあるけど、そんなのは恋愛上級者同士でのみ通じるテクニック。普通の男子は、目をじっと見てニコッと微笑まれると、俺のこと好きなのかも?って勘違いしちゃうんだから。
◇顔の数だけ浮気あり?
マ: でも、ちょっとよく考えてみれば、八方美人女子が愛想を振りまくのは自分にだけじゃないんです。あらゆる男子に粉をまく蝶々のようで、彼女にしたとしてもすぐに浮気しそうで心配じゃないですか?
サ: そうね。友達としては、すぐに誰とでも意気投合できる社交的な子の方がいいけど。心配性な男子からしたら、最初は人見知りで警戒心が強いくらいの子の方がいいのかもしれない。
マ: それに、人見知りだった女子が、段々と「自分にだけ」心を開いてきて、最終的に恋愛モードになるっていう過程があると、「落とした!」って感じがして男子にとってはたまらないじゃないですか。
◇乗り越えたハードルの高さがものを言う
サ: でも、愛想よく振る舞われて「こいつ、俺のこと好きなのかも?」って勘違いして、いざ誘ってみるとなかなか落ちない女子を、試行錯誤の末に見事ものにするっていうほうが、達成感としては上かも。
マ: なるほど。たくさんの男子がアタックするけど、結局、付き合えるのは俺だけだぞっていう。みんなから引っ張りだこな彼女を手に入れられる幸せがありますね。そういう優越感を彼に与えられるなら大切にされそう。
サ: 男子からしたらさぞ鼻が高いことでしょうね。しかも、やっぱり長い目で見るなら彼女=将来の奥さんだし、自分の親兄弟や上司ともうま~く愛想よくしていける女子がいいのかも。
マ: その点、人見知り女子だといくら愛があっても「人に紹介したくなる・自慢したくなる彼女」にはなりづらいですね。
サ: 紹介したところでコミュニケーションがうまく取れないのは見え見えよね。
マ: 目指すべきは歌舞伎役者の妻的な八方美人力!まずは私、鏡見て笑顔の練習します!
サ: 歌舞伎役者の妻って、それは高望み過ぎよ…。
◇今回のまとめ
一見すると浮気もしなさそうで「彼だけの女」を演出できる人見知り女子。男子には大きな安心感を与えられるかもしれません。ただ、将来を考えるなら、周囲の人とうまくやりくりできる女子が選ばれるもの。安心感もたしかに大事ですが、人付き合いが良く、感情論抜きでも一緒にいるべきメリットを示せるので、彼と強い結びつきを持てそうです。
長い目で見た幸せは、「八方美人女子」に訪れるでしょう。(犯人A子/ライター)