「なにかを手放さないと、新しいものを手に入れることはできない」という言い方は、おそらく多くの人が聞いたことがあると思います。
■ものほしそうにしている人に出会いはない
出会いとは不思議なもので、出会いだけを激しく求めている人に、出会いのチャンスはやってこないものです。
たとえば必死になって新規飛び込みをしている営業マンに、冷ややかな視線を送る人って、たくさんいますよね。だから営業の世界には「センミツ」という言葉があります。
1,000人のうち997人までは振り向いてもくれないということです。
必死な営業マンのように生きているのではなく、春風のようにさわやかに暮らしている人は、さほど出会いが欲しくないと思っていても、「ふつうに」暮らしていて「ふつうに」いい出会いがあったりします。
きっとわたしたちは、人の持つオーラのようなものを敏感に感じあっているのでしょう。
恋愛なんか必要じゃないと思っている人しか、恋愛ができないことのほうが多いのと同様に、出会いなんか必要ではないと思っている人にしか、出会いのチャンスはやってこないのでしょう。
■「なにか」を捨てるのではなく「全部捨てる」
ではどうすれば、出会いのチャンスに恵まれるのか?
今の自分に出会いのチャンスがないのであれば、出会いのチャンスがある自分に生まれ変わるしかないかもしれません。
「なにかを手放さないと、新しいものを手に入れることはできない」という言い方になぞらえるなら、「なにか」ではなく「全部」を手放さないと新しいものを手にすることができない……こういう言い方もできるでしょう。
全部を手放すというのは、自分が生きる方針を180度変えるということです。
たとえば……おそらく多くの人は自分の気持ちに少しずつウソをつきながら暮らしているでしょう。サラリーマンで100%自分の考えに正直に仕事をしている人って、ほぼいないでしょう?
会社の意見と自分の意見が食い違ったとき、それなりに両者をうまく交わらせる努力をして、それがうまくいけばいいですが、多くの場合、自分が折れなくてはならないでしょう?こういうのも、自分に対するウソのひとつです。
*
今日からは自分に正直に生きる……たとえばこういう感じで180度、今までの自分とはちがう方針を立てたとします。
すると(ちょっと極端な例ばかりでごめんなさいですが)、まず会社を辞めなくてはならなくなるかもしれない。自分にウソのない暮らしをしようと思えば、生活習慣だって大きく変わってくるでしょうし、交友関係だって変化を余儀なくされます。
そしてそのうち、「一緒に変化できる」仲間が出てきたとき、あなたはきっと出会いのチャンスに恵まれる人になります。
「全部をやめる」とは「自分が生きる方針をガラッと変えてみる」ということです。
この春、出会いがない女子は、新しい自分に生まれ変わるチャンスだということです。(ひとみしょう/ライター)
(柳内良仁/カメラマン)