手段を問わず汚い手を使う、失敗の責任を部下になすりつける、スタッフを使い捨てるetc…、半沢直樹ばりに、迷惑な上司(先輩)に泣かされている人はいませんか? もしかしたらあなたの上司、サイコパスかもしれませんよ。
シリアルキラー級に怖いビジネスマンが存在する!?
フィクションの世界では連続殺人鬼のイメージと結びつけられることが多いサイコパス(精神病質者)。昨年公開された映画『悪の教典』では、伊藤英明扮する教師が教え子をほぼ全員を惨殺する姿に強烈な印象を抱かれた方も多いでしょう。
ところが実際には、こうした気質を持つ者は、凶悪犯に限ったものでもないのだそうです。オックスフォード大学・実験心理学部教授、ケヴィン・ダットン氏は「もし貴方が、職場の上司に不満を感じている場合、その彼あるいは彼女が、実は周囲の人々の神経を逆なでする事で満足感を得るサイコパスである可能性もあり得る」との見解を発表。加えてサイコパスが就きやすい職業のリストを公表しました。
サイコパス上司の出現率が高めな職業、ベスト10!
では実際にダットン氏が調査した「サイコパスが就きやすい職業」を見ていきましょう。
1 位 会社の社長
2位 弁護士
3 位 テレビ・ラジオ・ジャーナリスト
4 位 小売業
5 位 外科医
6 位 新聞記者
7 位 警察官
8位 聖職者
9位 コック
10位 軍人
いかがでしょうか。上位にランクインしたのは、いずれも成功者、あるいは社会的に影響力の強い職種というのが驚きです。
サイコパスの主な特質とは?
ダットン氏の著書によると、サイコパスの主な特質は以下の通り。
□極端な冷酷さ
□無慈悲
□エゴイズム
□感情の欠如
□結果至上主義
部下に無理な要求を押し付けたり、手柄を独り占めする、あるいは相手の気持ちも考えずにパワハラを連発する上司がいたら、一度上のような観点から相手をチェックしてみるといいかもしれませんね。
ブラック企業の社長はサイコパスの確率高し!?
上位の職業を改めて見直すと、エゴイストで他人への思いやりには欠ける一方で、カリスマ性にあふれ、冷徹に目的を達成するキャラクターが浮かび上がってきます。ビジネスの上での非情さは、サイコパスの資質に通じるものがあるのでしょうか。
逆にこうした上司が少ない職種は、患者のわずかな変化でも見逃さない医療従事者や、同情心が豊かでないと務まらないボランティア関係者、教師などが挙げられるそう。他者への共感や優しさ、周囲との協調性を求められる環境では、サイコパスはお呼びではないのでしょうね。
ノルマ至上主義で、社員を過労死させても良心がとがめないような会社の経営者は、まさに「心を持たない」サイコパス適性が高めなのかも!?
おわりに
どんなに立派な肩書の持ち主でも、狡猾で人を苦しめることに快感を覚えるような人間とはお近づきになりたくないもの。万一、そうしたタイプに目をつけられてしまったならば、あなたの社会生活も危うくなりかねません。上司のパーソナリティをよく観察し、困ったタイプとはなるべく距離を置いて、安全圏から接したいものですね。
<参考文献>
・Kevin Dutton(2012).The Wisdom of Psychopaths: What Saints, Spies, and Serial Killers Can Teach Us About Success
・http://japanese.ruvr.ru/2012_11_08/93868165/-The Voice of Russia
(逢坂 杏/ハウコレ)