・・・風景はよくわからないのですが、車がビュンビュン走る道路を、私は寝たままの状態で、車道をごろごろ転がりながらゲラゲラと笑い続けている夢を見ました。目が覚めてもしばらく余韻が残っていて、布団の中でまだ「ふふっ」と笑っていました。
これは30代の女性会社員の夢の実例ですが、この夢を見た直後、胃炎を引き起こしたそうです。笑う夢はほとんどの場合、気づかないうちに体に生じた異常な緊張を、笑いによってほぐそうとしている生理的な働きをあらわします。こういう夢を見たら、放って置くとやがて大きな疾患につながるので注意をしてください。さて、このような感情にまつわる危険な夢は他にもあるのでしょうか。笑う夢や泣く夢は以前のコラムで紹介しましたが、今回は感情にまつわる他のイメージを取り上げてみました。
・怒り・激怒する夢
激怒して相手に罵声を浴びせようとしても声が出ない夢は主に呼吸器やのど、心肺・心臓への負担をあらわすことがあります。風邪をひかないよう、急な寒冷化や異常乾燥に注意が必要です。また、激しく激昂している夢は心臓への負担をあらわします。日ごろからの摂生や軽い運動、バランスの良い食事を心がけてください。
・嫉妬する・される夢
・・・仲のいい男友達と恋愛関係に発展し付き合っている夢を見ました。(実際は彼とはただの遊び仲間で交際はしていません)夢の中では周囲も公認のカップルになっていました。でも、たった一人、何でも話せる一番の親友の女の子だけが嫉妬して私たちの邪魔ばかりしてきます。彼と二人だけで食事をしているといつの間にか突然話に割り込んできたり、遊園地で私たちのすぐ後ろに並んでいたり・・・。
これは10代女性の夢の実例です。嫉妬されるのは夢にあらわれる身近な相手への遠慮や気遣いをあらわします。あまり周囲の友人に気をつかわなくてもいいのかもしれません。もっともポピュラーなものでは恋人の周囲にいつも気になる異性がつきまとう夢があります。自身が交際中の相手に嫉妬するのは、彼の隠れた行動への不安をあらわします。いずれも心的な夢で、相手を信頼できず、恋愛の先行きに不安を抱えていることを反映します。嫉妬する・される夢の本質は夢に登場する人が信頼できる相手かどうかを試行錯誤していること、自身の対人的な迷いをあらわします。
・恥ずかしい夢
恥かしい思いをする夢は心的な意味では不利益な立場や境遇を反映しますが、とんでもない失態によって大恥をかくのは何らかの予知夢になる可能性があります。大恥をかきみじめな思いをする夢は思いがけない苦境、対人的なトラブルを暗示することがあります。みじめさが際立つような思いがけない状況が判断のポイントです。
・焦る夢
焦る夢は基本的に心的な夢になります。対人的なストレスや気持ちの焦りの反映になり、逃げるイメージやパニックになっているイメージをともないます。現実の課題・問題が改善しない精神的な試行錯誤を反映、多くは現在の心の葛藤をそのままあらわします。
・激しい感情の正体
感情をともなう夢というと心理的な働きを連想しがちですが、激怒したり、大笑いしたり、とても悲しくて大泣きしようとしても声が出ないといった夢、特に激しい感情をともなう夢ほど生理的な影響で見るものがほとんどです。ポイントは強い感情があってもどこかに違和感があることです。これらの夢のシンボルをあなたのヘルスケアの参考にしてみてください。(梶原まさゆめ/ライター)