今の時代、結婚したら主夫になりたいと思っている男子もいれば、仕事などほどほどにして趣味に生きたいと思っている男子もいます。
彼女にちょっと見せられない「ダサいおれ」
それは、若いうちはどうであれ、仕事の基本を学ばないといけないので、女子が見たら少々ダサく見える仕事であってもやらなくてはならない、ということです。
今はネットの時代なので、営業職における「新規飛び込み」など、すでにマイナーなことなのかもしれませんが、昔は営業職につくと、まず新規飛び込みをやるというのが、ごく当たり前のことでした。
会社は会社として、ちゃんと既存の取引先を持っているわけですが、既存の客をセンパイから引き継ぐ前に、電話帳でもなんでも見て、新規のお客さんにテレアポをして飛び込み営業をする……男からすれば、とてもじゃないけれど、新規飛び込みで緊張しているおれとか、お客に断られてうなだれているおれなんて、彼女に見せられないなと思うことでしょう。
というような感じのことが、今の時代にも当然あるはずです。時代が変わっても、人の本質は変わらないので、仕事の基本の覚え方だって、さして変わりはないでしょう。
つまり彼は、女子から見たらすごくダサく見えることをやって、どうにか仕事を覚え、どうにか稼ぎ、そのお金がデート代になったり、結婚資金になったりしている。
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そういう彼の「ダサさ」を、彼女として理解すると、あるていどは恋がうまくいく確率が上がる。
こういうことは、おそらく言えるように思います。
つまり若い彼の仕事の大変さを理解することで、彼が後輩たちと飲みにいって散財しても、彼女として「まあしかたないか」と思えるとか、上司に飲みに連れ回されてしんどい思いをしていても「まあしかたないか」と思える……というようなかんじで、彼に対する理解が深まるはずです。
長いものに巻かれているダサい彼……と思ったところで、昼間の彼のダサさの「背景」を思えば「若いうちは、彼が長いものに巻かれて、上司にヘコヘコしていても、それはそれでしかたない」と思えてくるでしょう。(思えてこないですか?)
女性ファッション誌のように・・・
女子のなかにも、大変な仕事をしている人がいるでしょう。
街を歩いていたら、重たいカバンを持って、足をひきずるようにして歩き、サイズの合っていないパンツスーツを着ている営業職とおぼしき女子を見かけます。
そういう女子も、「ダサさ」を彼が理解してくれたら、恋がもっとうまくいくだろうと思っているのではないかと想像したりします。
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女性ファッション誌に「30日間 着まわしテクニック」という企画があり、26歳・メーカーの宣伝部勤務というような洒落た設定で、モデルさんがオシャレな洋服に身を包み、洒落た仕事をしているショットがよく出てきます。
あんなふうに、洒落た感じで仕事をしている20代とか30代前半の男子って、おそらくいないでしょう。
いるとすれば、そういう人は若いうちに学んでおかないといけない仕事の基礎を学んでいないのではないかと思います。
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彼が、昼間、どんなふうに仕事をしているのか? ということを想像してみること。これが、恋がうまくいく確率を上げる近道です。
彼女であるあなたのほうが、彼より大変な仕事をしているのであれば、彼に、あなたが昼間どんなふうに仕事をしているのか、想像してもらうことです。
どうであれ、若いうちはダサさを覚悟で仕事の基礎を覚えないと、30代から先が、文字通り「ない」わけですから。(ひとみしょう/ライター)